ニューヨーク外国為替市場概況・21日 ユーロドル、小幅続伸

 21日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは小幅ながら続伸。終値は1.0428ドルと前営業日NY終値(1.0416ドル)と比べて0.0012ドル程度のユーロ高水準だった。アジア時間に「トランプ米大統領はカナダとメキシコに25%の関税を検討」と伝わったことを受けて、欧州市場まではユーロ売り・ドル買いの流れが続いた。18時30分過ぎには一時1.0342ドルと日通し安値を付けた。
 ただ、NY市場に入ると買い戻しが優勢に。英独株価指数が史上最高値を更新し、ダウ平均が一時560ドル超上昇するなど、欧米株相場が堅調に推移するとリスク・オンのユーロ買い・ドル売りが入った。市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ買い・ドル売りのフローが観測された」との声も聞かれ、一時1.0435ドルとアジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。

 ドル円は小幅続落。終値は155.52円と前営業日NY終値(155.62円)と比べて10銭程度のドル安水準だった。対ユーロなどでドル買いが先行するとドル円にも買いが入り、20時30分前には156.05円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値156.23円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りが観測されると一時155.25円付近まで下押しした。
 なお、「日銀は23-24日に開く金融政策決定会合で、政策金利の追加引き上げを決める方向」との報道が伝わったが、「追加利上げは織り込み済み」との見方から反応は限定的だった。

 ユーロ円は小幅に3日続伸。終値は162.14円と前営業日NY終値(162.09円)と比べて5銭程度のユーロ高水準。アジア市場では一時160.96円まで売られたものの、欧米市場に入ると買い戻しが優勢となり上げに転じた。欧米株価の上昇を背景にリスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢になると、一時162.23円と本日高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:154.78円 - 156.23円
ユーロドル:1.0342ドル - 1.0435ドル
ユーロ円:160.96円 - 162.23円

(中村)
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