NYマーケットダイジェスト・23日 株高・金利上昇・ドル安

(23日終値)
ドル・円相場:1ドル=156.05円(前営業日比▲0.48円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.54円(▲0.39円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0415ドル(△0.0006ドル)
ダウ工業株30種平均:44565.07ドル(△408.34ドル)
ナスダック総合株価指数:20053.68(△44.34)
10年物米国債利回り:4.64%(△0.03%)
WTI原油先物3月限:1バレル=74.62ドル(▲0.82ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2765.0ドル(▲5.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数
        22.3万件    21.7万件

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反落。前週分の米新規失業保険申請件数が22.3万件と予想の22.0万件よりも若干弱い内容となったことが分かると、円買い・ドル売りが先行。トランプ米大統領がダボス会議でのオンライン演説で「すぐに金利を下げるよう要請するつもりだ。そして世界中で金利は下がるべきだ」と述べ、米連邦準備理事会(FRB)に利下げを求める考えを示すと全般ドル売りが活発化した。5時前には一時155.75円と日通し安値を更新した。
 なお、市場では「FRBは来週28-29日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で、4会合ぶりに利下げを見送る」との見方が優勢となっている。

・ユーロドルは小反発。新規材料に乏しい中、しばらくは狭いレンジでのもみ合いが続いていたが、トランプ米大統領が演説で欧州との貿易関係に言及すると1.0373ドルまで売られた。
 ただ、そのあとはFRBに利下げを求める考えを示したことから一転上昇。3時前には一時1.0438ドルと日通し高値を付けた。もっとも、米長期金利が上昇基調を維持したため、前日の高値1.0457ドルを上抜けるほどの勢いはなかった。

・ユーロ円は5日ぶりに反落。ドル円の下落につれた売りが出ると一時162.20円と日通し安値を付けた。ただ、ユーロドルの上昇につれた買いが相場を下支えしたため、下落のスピードは緩やかだった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、昨年12月6日以来の高値となった。トランプ米大統領のダボス会議での発言を好感した買いが優勢となった。なお、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は史上最高値を更新した。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も4日続伸し、昨年12月17日以来の高値で取引を終えた。しばらくはマイナス圏での推移が続いていたが、終盤上げに転じた。

・米国債券相場で長期ゾーンは続落。米国株相場の上昇を受けて相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。トランプ米政権の政策でインフレ圧力が高まるとの見方も根強く、相場の重しとなった面もあった。

・原油先物相場は5日続落。76ドル付近を上値に伸び悩んでいたところで、トランプ米大統領の発言をきっかけに75ドル割れまで急落。ダボス会議のオンライン演説で大統領は「サウジアラビアと石油輸出国機構(OPEC)に原油価格の引き下げを要請する」と述べた。一時74.40ドル割れまで下げ幅を広げ、その後の戻りも限られた。

・金先物相場は3日ぶりに反落。高値圏で伸び悩むなか、米長期金利が上昇したことで金利の付かない金の投資妙味が薄れて売りが先行。一時2745ドル手前まで下落した。もっとも、為替でドルが弱含むと割安感が生じたドル建て金に買い戻しが入り、下げ幅を縮小して終えた。

(中村)
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