欧州マーケットダイジェスト・27日 株まちまち・金利低下・円高

(27日終値:28日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=154.29円(27日15時時点比▲1.77円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.83円(▲1.45円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0488ドル(△0.0025ドル)
FTSE100種総合株価指数:8503.71(前営業日比△1.36)
ドイツ株式指数(DAX):21282.18(▲112.75)
10年物英国債利回り:4.585%(▲0.044%)
10年物独国債利回り:2.531%(▲0.038%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
1月独Ifo企業景況感指数
         85.1       84.7

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は売り先行後、下げ渋り。中国の新興企業ディープシーク(DeepSeek)の最新AIモデルが米ハイテク企業の優位性を脅かすとの懸念から、ハイテク株中心に米株価指数先物が急落。ダウ先物は600ドル近く下げたほか、ナスダック100先物は5%超の大幅安となった。投資家がリスク回避姿勢を強めると円買い・ドル売りが優勢となり、20時30分過ぎに一時153.72円と昨年12月18日以来の安値を付けた。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.49%台まで低下したことも相場の重し。
 ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。米10年債利回りが4.56%台まで低下幅を縮めたほか、大幅安で始まったダウ平均が上げに転じたことなどが相場を下支えした。0時30分過ぎには154.68円付近まで下値を切り上げた。

・ユーロドルは伸び悩み。米長期金利の大幅低下をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行。22時過ぎに一時1.0533ドルと昨年12月17日以来の高値を付けた。ただ、米長期金利が低下幅を縮めると次第に上値が重くなった。2時過ぎには1.0485ドル付近まで下押しした。

・ユーロ円は下げ渋り。米株価指数先物の急落などを背景にリスク・オフの円買い・ユーロ売りが先行すると一時161.55円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は徐々に下値を切り上げた。ドル円の下げ渋りや現物のダウ平均の持ち直しなどが相場を下支えした。

・ロンドン株式相場は小反発。米株価指数先物の下落を受けて続落して始まったものの、終盤持ち直した。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われ、相場を下支えした。半面、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られ、相場の重しとなった。

・フランクフルト株式相場は続落。中国の新興企業が開発した生成AIへの警戒感が高まる中、米株価指数先物が大幅に下落すると独株にも売りが波及した。シーメンス・エナジー(19.95%安)が急落したことも相場の押し下げ要因。シーメンス(3.38%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(1.88%安)なども売られた。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。