欧州マーケットダイジェスト・6日 英独株最高値・金利上昇・円高

(6日終値:7日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=151.87円(6日15時時点比▲0.55円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.63円(▲0.67円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0379ドル(▲0.0007ドル)
FTSE100種総合株価指数:8727.28(前営業日比△103.99)
ドイツ株式指数(DAX):21902.42(△316.49)
10年物英国債利回り:4.485%(△0.048%)
10年物独国債利回り:2.379%(△0.013%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
1月スイス失業率
        3.0%       2.8%
12月独製造業新規受注
(前月比)   6.9%     ▲5.2%・改
(前年比)  ▲6.3%     ▲1.4%・改
1月英建設業購買担当者景気指数(PMI)
         48.1       53.3
12月ユーロ圏小売売上高
(前月比)  ▲0.2%      0.0%・改
(前年比)   1.9%      1.6%・改
英中銀(BOE)、政策金利
     4.50%に引き下げ    4.75%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。欧州勢参入後はショートカバーが優勢となり一時152.89円と日通し高値を付けたものの、買い戻しが一巡すると徐々に弱含んだ。前日の12月毎月勤労統計の結果や本日の田村直樹日銀審議委員の発言を受けて、「日銀の追加利上げの時期が早まる」との観測が高まる中、円買いが入りやすい地合いとなった。
 NYの取引時間帯に入ると、10-12月期米非農業部門労働生産性速報値や10-12月期米単位労働コスト速報値、前週分の米新規失業保険申請件数が軒並み予想より弱い内容だったことが伝わり、全般ドル売りが活発化。東京時間に付けた151.82円を下抜けて一時151.66円と昨年12月11日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。

・ポンドドルは下げ渋り。1月英建設業購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回ったことで売りが先行。英中銀(BOE)が市場予想通り0.25%の利下げを決め、金融政策委員会(MPC)で投票権を持つ9人のうち2人が0.50%の利下げを主張したことが判明すると売りが加速し一時1.2361ドルまで値を下げた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり1.2450ドル付近まで下げ渋った。低調な米経済指標が相次いだことでポンド買い・ドル売りがじわりと強まった。

・ユーロドルはポンドドルの下落につれたユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.0353ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は下げ渋った。低調な米経済指標が相次いだことでユーロ買い・ドル売りが小幅に入ると一時1.0387ドル付近まで下値を切り上げる場面があった。

・ユーロ円は軟調。日本時間夕刻に一時158.61円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値158.86円手前で失速。1時前には一時157.24円と昨年12月4日以来約2カ月ぶりの安値を更新した。日銀の追加利上げ観測を背景に円買い・ユーロ売りが入りやすかった。

・ロンドン株式相場は続伸し、史上最高値を更新した。BOEが2会合ぶりに利下げを実施したことが好感されて株買いが広がった。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われたほか、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は3日続伸し、史上最高値を更新した。前日の米国株相場や本日の日本株相場の上昇を受けて独株にも買いが集まった。個別ではBASF(7.24%高)やシーメンス・ヘルシニアーズ(5.27%高)、インフィニオン・テクノロジーズ(5.10%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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