ニューヨーク外国為替市場概況・21日 ドル円、3日続落

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続落。終値は149.27円と前営業日NY終値(149.64円)と比べて37銭程度のドル安水準だった。2月米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.6と予想の51.5を若干上回ったものの、サービス部門PMI速報値が49.7と予想の53.0を大幅に下回り、好不況の分岐点とされる50を割り込んだため、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが先行。その後発表の2月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値と1月米中古住宅販売件数も予想より弱い内容だったことが分かりドル売りを促した。
 また、低調な米経済指標を受けて米景気の先行き懸念が広がると、米株式市場でダウ平均が一時820ドル超下落。ナイト・セッションの日経平均先物も大証終値比740円安の3万8050円まで急落し、リスク・オフの円買いを誘った。アジア時間の安値149.29円を下抜けると、一時148.93円と昨年12月3日以来約2カ月半ぶりの安値を更新した。
 なお、米国株の急落について市場では「中国でパンデミックの可能性がある新たなコロナウイルスが見つかり、株価急落につながった」「オプション満期による一時的なポジション整理が大半。機械的な売りが主因」との声も聞かれた。

 ユーロドルは反落。終値は1.0458ドルと前営業日NY終値(1.0501ドル)と比べて0.0043ドル程度のユーロ安水準だった。低調な米経済指標をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0493ドル付近まで値を戻す場面もあったが、米関税政策への警戒感やウクライナ情勢の不透明感は根強く上値は限定的だった。米国株の下落を背景にリスク・オフのドル買いが優勢になると、一時1.0449ドルと日通し安値を更新した。

 ユーロ円は3日続落。終値は156.15円と前営業日NY終値(157.16円)と比べて1円01銭程度のユーロ安水準。日米株価指数の下落を背景にリスク回避の円買いが優勢となった。アジア時間の安値156.84円や前日の安値156.32円を下抜けて一時155.82円と10日以来の安値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時188.15円、豪ドル円は94.65円、NZドル円は85.46円、カナダドル円は104.67円、南アフリカランド円は8.11円、メキシコペソ円は7.29円まで値を下げた。

本日の参考レンジ
ドル円:148.93円 - 150.74円
ユーロドル:1.0449ドル - 1.0506ドル
ユーロ円:155.82円 - 158.22円

(中村)
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