欧州マーケットダイジェスト・28日 株安・金利低下・ドル安
(28日終値:29日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.98円(28日15時時点比▲0.79円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.27円(▲0.41円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0819ドル(△0.0030ドル)
FTSE100種総合株価指数:8658.85(前営業日比▲7.27)
ドイツ株式指数(DAX):22461.52(▲217.22)
10年物英国債利回り:4.694%(▲0.089%)
10年物独国債利回り:2.727%(▲0.046%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
10-12月期英国内総生産(GDP)改定値
(前期比) 0.1% 0.1%
(前年同期比) 1.5% 1.4%
10-12月期英経常収支
210億ポンドの赤字 125億ポンドの赤字・改
3月仏消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比) 0.2% 0.0%
(前年比) 0.8% 0.8%
2月仏消費支出
(前月比) ▲0.1% ▲0.6%・改
3月仏卸売物価指数(PPI)
(前月比) ▲0.8% 0.6%・改
3月独雇用統計
失業率 6.3% 6.2%
失業者数変化 2.60万人 0.90万人
3月ユーロ圏消費者信頼感指数
(確定値) ▲14.5 ▲14.5
3月ユーロ圏経済信頼感指数
95.2 96.3
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視している2月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で、変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが予想を上回ると、インフレが再加速するとの警戒感が高まり円売り・ドル買いが先行。一時150.91円付近まで値を上げた。
ただ、節目の151.00円には届かず、すぐに失速した。その後発表の3月米ミシガン大学消費者態度指数確報値が予想を下回り、1年先・5年先の期待インフレ率が予想を上回ると、ダウ平均が一時760ドル超下落。リスク・オフの円買い・ドル売りが優勢となった。前日の安値150.06円を下抜けて、一時149.86円と日通し安値を更新した。
なお、米アトランタ連銀が発表した米国内総生産(GDP)成長率の現時点予測である1-3月期GDPNowは▲2.8%と前回の▲1.8%から大幅に引き下げられた。市場では「物価高と景気悪化が重なるスタグフレーションのリスクが大きくなるとの懸念が広がった」との声も聞かれた。
・ユーロドルは底堅い動き。3月のフランス・スペイン消費者物価指数(CPI)速報値の下振れを受けてユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.0765ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。「米政権による関税の一部緩和を目指して欧州連合(EU)は譲歩可能な分野を洗い出す作業を進めている」との一部報道もユーロ買いを促した。
NY時間発表の米経済指標をきっかけに米景気の不透明感が改めて意識されると、米長期金利の大幅低下とともに全般ドル売りが活発化。前日の高値1.0821ドルを上抜けて一時1.0845ドルまで上値を伸ばした。
・ユーロ円は戻りが鈍かった。日本時間夕刻に一時162.07円と日通し安値を付けたものの、0時30分過ぎには162.93円付近まで下げ渋った。ただ、ドル円や米国株の下落につれた売りが出ると162.16円付近まで押し戻された。
・ロンドン株式相場は小幅ながら続落。トランプ米政権の関税政策を巡る先行き不透明感が高まる中、リスク回避の売りが出た。ただ、指数は上げに転じる場面があるなど、下値は限定的だった。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られた半面、ナショナルグリッドやSSEなど公共事業株が買われた。
・フランクフルト株式相場は3日続落。米関税政策をきっかけとする貿易摩擦が激化することへの警戒感からリスク回避の売りが優勢となった。個別ではコメルツ銀行(4.74%安)やシーメンス・エナジー(4.13%安)、インフィニオン・テクノロジーズ(4.04%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は上昇。フランスとスペインのインフレ指標の下振れを受けて買いが入った。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=149.98円(28日15時時点比▲0.79円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.27円(▲0.41円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0819ドル(△0.0030ドル)
FTSE100種総合株価指数:8658.85(前営業日比▲7.27)
ドイツ株式指数(DAX):22461.52(▲217.22)
10年物英国債利回り:4.694%(▲0.089%)
10年物独国債利回り:2.727%(▲0.046%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
10-12月期英国内総生産(GDP)改定値
(前期比) 0.1% 0.1%
(前年同期比) 1.5% 1.4%
10-12月期英経常収支
210億ポンドの赤字 125億ポンドの赤字・改
3月仏消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比) 0.2% 0.0%
(前年比) 0.8% 0.8%
2月仏消費支出
(前月比) ▲0.1% ▲0.6%・改
3月仏卸売物価指数(PPI)
(前月比) ▲0.8% 0.6%・改
3月独雇用統計
失業率 6.3% 6.2%
失業者数変化 2.60万人 0.90万人
3月ユーロ圏消費者信頼感指数
(確定値) ▲14.5 ▲14.5
3月ユーロ圏経済信頼感指数
95.2 96.3
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視している2月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で、変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが予想を上回ると、インフレが再加速するとの警戒感が高まり円売り・ドル買いが先行。一時150.91円付近まで値を上げた。
ただ、節目の151.00円には届かず、すぐに失速した。その後発表の3月米ミシガン大学消費者態度指数確報値が予想を下回り、1年先・5年先の期待インフレ率が予想を上回ると、ダウ平均が一時760ドル超下落。リスク・オフの円買い・ドル売りが優勢となった。前日の安値150.06円を下抜けて、一時149.86円と日通し安値を更新した。
なお、米アトランタ連銀が発表した米国内総生産(GDP)成長率の現時点予測である1-3月期GDPNowは▲2.8%と前回の▲1.8%から大幅に引き下げられた。市場では「物価高と景気悪化が重なるスタグフレーションのリスクが大きくなるとの懸念が広がった」との声も聞かれた。
・ユーロドルは底堅い動き。3月のフランス・スペイン消費者物価指数(CPI)速報値の下振れを受けてユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.0765ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。「米政権による関税の一部緩和を目指して欧州連合(EU)は譲歩可能な分野を洗い出す作業を進めている」との一部報道もユーロ買いを促した。
NY時間発表の米経済指標をきっかけに米景気の不透明感が改めて意識されると、米長期金利の大幅低下とともに全般ドル売りが活発化。前日の高値1.0821ドルを上抜けて一時1.0845ドルまで上値を伸ばした。
・ユーロ円は戻りが鈍かった。日本時間夕刻に一時162.07円と日通し安値を付けたものの、0時30分過ぎには162.93円付近まで下げ渋った。ただ、ドル円や米国株の下落につれた売りが出ると162.16円付近まで押し戻された。
・ロンドン株式相場は小幅ながら続落。トランプ米政権の関税政策を巡る先行き不透明感が高まる中、リスク回避の売りが出た。ただ、指数は上げに転じる場面があるなど、下値は限定的だった。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られた半面、ナショナルグリッドやSSEなど公共事業株が買われた。
・フランクフルト株式相場は3日続落。米関税政策をきっかけとする貿易摩擦が激化することへの警戒感からリスク回避の売りが優勢となった。個別ではコメルツ銀行(4.74%安)やシーメンス・エナジー(4.13%安)、インフィニオン・テクノロジーズ(4.04%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は上昇。フランスとスペインのインフレ指標の下振れを受けて買いが入った。
(中村)