ニューヨーク外国為替市場概況・1日 ドル円、反落

 1日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は149.61円と前営業日NY終値(149.96円)と比べて35銭程度のドル安水準だった。3月米ISM製造業景況指数や2月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が予想より弱い内容だったことが分かると、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが先行。23時30分前に一時148.98円と日通し安値を更新した。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.1309%前後と約1カ月ぶりの低水準を付けた。
 ただ、148円台では押し目を拾いたい向きは多く、売り一巡後は下げ渋った。一時は480ドル超下落したダウ平均が持ち直し、130ドル超上昇したことも相場を下支えした。市場では「一目均衡表基準線148.92円がサポートとして意識された」との声も聞かれ、1時30分前には149.74円付近まで下値を切り上げた。
 もっとも、トランプ米大統領が明日2日に発表する関税政策を前に、相場は不安定な動きだった。レビット米ホワイトハウス報道官が「関税は発表後直ちに発動される見通し」との見方を示し、ダウ平均が再び下落すると149.24円付近まで下押しする場面があった。

 ユーロドルは続落。終値は1.0793ドルと前営業日NY終値(1.0816ドル)と比べて0.0023ドル程度のユーロ安水準となった。「米ホワイトハウスの補佐官たちは米国への輸入品の大部分に約20%の関税を課す提案を起草」との報道を受けて、貿易摩擦が欧州経済に悪影響を及ぼす可能性が改めて意識されると一時1.0778ドルと日通し安値を更新した。
 その後、低調な米経済指標をきっかけにユーロ買い・ドル売りが入ると1.0812ドル付近まで下げ渋ったものの、貿易摩擦が欧州景気に響くとの懸念から戻りは鈍かった。

 ユーロ円は3日続落。終値は161.47円と前営業日NY終値(162.21円)と比べて74銭程度のユーロ安水準。21時前に一時160.78円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。1時30分前には161.65円付近まで下げ幅を縮めた。

本日の参考レンジ
ドル円:148.98円 - 150.14円
ユーロドル:1.0778ドル - 1.0830ドル
ユーロ円:160.78円 - 162.38円

(中村)
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