ロンドン為替見通し=欧州時間夜の米国の相互関税発表を前に動きにくいか

 本日の欧州時間でユーロドルは、欧州引け後に発表される米国の相互関税を前に大きくリスクを取りにくいことで、限られたレンジでの取引になるか。

 米国東部時間16時(日本時間3日5時)に発表されるトランプ政権の相互関税だが、欧州大陸時間では22時、英国は21時になる。欧州のディーリングルームなどは、英国時間の17時になるとほぼ例外なく全員が退勤することもあり、相互関税の発表前の取引は控えられるだろう。

 本日の早朝も観測記事やトランプ政権の要人発言が伝わり、市場は過敏に反応している。トランプ米大統領の発言は一貫性が全く無いことで、発表内容が市場の想定と異なる可能性もあり、結局は蓋を開けるまで分からない。トランプ大統領は欧州を目の敵にしていることで、欧州圏に厳しい関税が賦課されることはユーロの重しにはなる。一方で、他国に対して当初よりも高関税賦課が避けられる道を示すような内容になれば、株式市場の動向次第でリスク選好の動きがユーロ円の買いを誘いユーロドルも底堅さを維持できるかもしれない。

 また、本日は欧州各国から市場を動意づけるような経済指標の発表が予定されていないことも、欧州時間での値動きを限定的にさせるだろう。シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事、エスクリバ・スペイン中銀総裁、ホルツマン・オーストリア中銀総裁、レーンECB専務理事兼チーフ・エコノミストなど、多くの要人の講演が予定されているが、ECBも関税の影響を見定めるまでは今後の金融政策の舵を切りにくい状況であり、ここ最近ECB要人の発言で市場が動意づくことはほぼ無い。

 なお、ユーロドルは先月27日に1.0733ドルを付けた以後は、1.07ドル半ばから1.08ドル半ばの100Pipsに満たないレンジ内での取引に終始している。レンジの中心に当たる1.0800ドルに本日のNYカットを含め大きめのオプションが多数あることや、上サイドは1.08ドル前半から1.09ドル前半、下サイドは1.0760ドルから1.0700ドルまでの間にもオプションがあることも、値動きを狭めることになりそうだ。

・想定レンジ上限
 ユーロドル:3月31日高値1.0849ドル。

・想定レンジ下限
 ユーロドル:3月27日安値1.0733ドル。

(松井)
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