ロンドン為替見通し=イースターマンデー、欧州午後の値動きには要注意

 本日も英国を含めて独仏スイスなどが祝日(イースターマンデー)であり、市場参加者が少ないなかで欧州前半は様子見ムードが広がりそうだ。ただ、欧州午後からニューヨーク勢が参入してくるため、週明け東京序盤から見られた米トリプル(ドル・米株と債券)安への警戒感から金融市場は神経質な動きとなるか。

 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは軟調。トランプ米大統領がパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の解任検討との報道が、ドル相場を動揺させている。トランプ大統領の早期利下げ要求に対して、関税の影響を見極めたいとするパウエルFRB議長は慎重な姿勢を崩していない。次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)は5月6-7日であり、少なくともその辺りまでは「大統領対FRB議長の対立」は激しさを増しそうだ。
 
 トランプ米大統領が自身のSNSに投稿した「NON-TARIFF CHEATING(非関税措置の不正)」も為替相場の不安定さに繋がっている。というのも、複数の項目のなかで「為替操作」が一番に挙げられたからだ。日米政府間で「ドル高円安の是正(つまり円高方向への調整)」が協議されるとの思惑が燻るなかで、ドル円はやはり敏感に反応しやすい。週明けのドル円は142円前半から下値を試し、執筆時点では昨年9月以来の140円台に入り込んでいる。

 いずれにせよニューヨーク早朝(欧州午後)からは、前述に関連したトランプ大統領や政権高官の発言には注意が必要。イースターマンデーで流動性の薄いこともあり、発言内容次第ではいつも以上に値幅を伴った動きとなるかもしれない。


想定レンジ上限
・ユーロドル、2021年11月10日高値1.1595ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、本日安値1.1383ドル


(小針)
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