ニューヨーク外国為替市場概況・19日 ユーロドル、3日続伸

 19日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3日続伸。終値は1.0227ドルと前営業日NY終値(1.0143ドル)と比べて0.0084ドル程度のユーロ高水準だった。ロシアと欧州を結ぶ主要ガスパイプライン「ノルドストリーム1」経由のロシア産ガスの供給は定期メンテナンスが終了する21日に再開される見通しとの一部報道が伝わると、投資家心理が改善しユーロ買いが入った。21日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会で0.50%利上げ期待が高まっていることも相場の支援材料。市場では「前週、1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)を割り込み、約20年ぶりの安値を更新したあとだけに、重要イベントを控えたポジション調整目的の買いが入った」との指摘があった。
 もっとも、NY市場では1.02ドル台前半から半ばでのもみ合いに終始した。米10年債利回りが3.03%台まで上昇したことなどが相場の重しとなり、欧州時間に付けた日通し高値1.0269ドルを上抜けることは出来なかった。

 ドル円は3営業日ぶりに小反発。終値は138.19円と前営業日NY終値(138.14円)と比べて5銭程度のドル高水準だった。21時前に一時137.38円と日通し安値を付けたものの、一目均衡表転換線が位置する137.37円がサポートとして意識されるとじりじりと下値を切り上げた。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いも出て、5時過ぎには一時138.25円付近まで値を上げた。20-21日の日銀金融政策決定会合では大規模な金融緩和策の維持が見込まれる中、米国株相場の大幅高を背景に円売りが出やすい面もあった。

 ユーロ円は5日続伸。終値は141.36円と前営業日NY終値(140.12円)と比べて1円24銭程度のユーロ高水準。欧州株高に加えて、ダウ平均が760ドル超上昇すると、投資家のリスク志向改善を意識した円売り・ユーロ買いが優勢となった。3時前に一時141.45円と日通し高値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時165.98円、豪ドル円は95.41円、NZドル円は86.11円、カナダドル円は107.41円、スイスフラン円は142.70円まで値を上げた。

本日の参考レンジ
ドル円:137.38円 - 138.39円
ユーロドル:1.0120ドル - 1.0269ドル
ユーロ円:139.70円 - 141.45円

(中村)
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