ロンドン為替見通し=ユーロドル、ECB理事会への思惑で右往左往か
本日のロンドン為替市場でユーロドルは、明日の欧州中央銀行(ECB)理事会への思惑で右往左往することになるか。昨日は一部通信社が関係者の話として「ECB、0.25%か0.50%の利上げが適切かを検討」「0.50%の利上げをより真剣に検討」と伝わり、ユーロ上昇が後押しされた。
足もとユーロ圏インフレ率が8.6%と過去最高を記録しており、ECBもなるべく早く金利を引き上げたいというのが本音だろう。問題はイタリアなど債務国の債券市場への影響か。ただ昨日の伊10年債利回りは3.32%後半と4ベーシスポイント(bp)ほど上昇したとはいえ、先月ECB会合後の4.19%に迫った水準と比較すると落ち着いているとも言える。
今週に入り独伊の長期債利回り格差がやや縮小している。先週は拡大が続いていたため調整とも受け取れるが、債務が大きいイタリアなど南欧諸国の債券市場に対しても「ECB利上げ幅拡大の影響は限定的」と見る向きが増えているのかもしれない。
なおイタリアでは本日、先週に辞表を提出したドラギ首相が上院で演説予定。辞表を撤回し留任なのか、または辞意を固めたのかが注目される。
重要な経済指標としては、日本時間17時に発表される南アフリカの6月消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.8%/前年比7.2%)。結果次第では、明日の南ア準備銀行(SARB)金融政策委員会(MPC)にも影響を与えるかもしれず、その思惑からランドの動意に繋がるかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドルは21日移動平均線1.0292ドル、ランド円も21日線8.24円。
想定レンジ下限
・ユーロドルは昨日レンジの高値から61.8%押し1.0177ドル付近、ランド円は5月12日安値7.87円。
(小針)
足もとユーロ圏インフレ率が8.6%と過去最高を記録しており、ECBもなるべく早く金利を引き上げたいというのが本音だろう。問題はイタリアなど債務国の債券市場への影響か。ただ昨日の伊10年債利回りは3.32%後半と4ベーシスポイント(bp)ほど上昇したとはいえ、先月ECB会合後の4.19%に迫った水準と比較すると落ち着いているとも言える。
今週に入り独伊の長期債利回り格差がやや縮小している。先週は拡大が続いていたため調整とも受け取れるが、債務が大きいイタリアなど南欧諸国の債券市場に対しても「ECB利上げ幅拡大の影響は限定的」と見る向きが増えているのかもしれない。
なおイタリアでは本日、先週に辞表を提出したドラギ首相が上院で演説予定。辞表を撤回し留任なのか、または辞意を固めたのかが注目される。
重要な経済指標としては、日本時間17時に発表される南アフリカの6月消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.8%/前年比7.2%)。結果次第では、明日の南ア準備銀行(SARB)金融政策委員会(MPC)にも影響を与えるかもしれず、その思惑からランドの動意に繋がるかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドルは21日移動平均線1.0292ドル、ランド円も21日線8.24円。
想定レンジ下限
・ユーロドルは昨日レンジの高値から61.8%押し1.0177ドル付近、ランド円は5月12日安値7.87円。
(小針)