ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ユーロドル、一転下落

 21日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは一転下落した。24時時点では1.0191ドルと22時時点(1.0264ドル)と比べて0.0073ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)が市場予想(0.25%の利上げ)を上回る0.50%の利上げに踏み切ったことを受けて全般ユーロ買いが先行。前日の高値1.0273ドルを上抜けて一時1.0278ドルまで値を上げた。
 ただ、ラガルドECB総裁が理事会後の記者会見で「ECBは利上げを加速する」としながらも、「最終的な金利水準は変えない」との見解を示すと一転ユーロ売りが優勢に。22時30分前には1.0154ドルと日通し安値を更新した。

 ドル円は軟調。24時時点では137.84円と22時時点(138.40円)と比べて56銭程度のドル安水準だった。米長期金利の低下などをながめ円買い・ドル売りが先行。6月米景気先行指標総合指数が前月比0.8%低下と予想の0.5%低下を下回ったことも相場の重しとなり、一時137.71円と日通し安値を付けた。
 なお、米ホワイトハウスは「バイデン大統領が新型コロナウイルス検査で陽性と判定された」と発表。「症状は軽く、自主隔離しながら職務を継続する」という。

 ユーロ円はさえない。24時時点では140.48円と22時時点(142.05円)と比べて1円57銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの失速やドル円の下落につれた売りが出て、24時前に一時140.44円と日通し安値を更新した。

 南アフリカランドは堅調。南アフリカ準備銀行(SARB)はこの日、政策金利を現行の4.75%から5.50%に引き上げることを決めたと発表。市場予想(0.50%の利上げ)を上回る0.75%の大幅利上げに踏み切ったことを受けて全般ランド買いが進んだ。対ドルでは一時16.9980ランド、対円では8.13円まで値を上げた。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:137.71円 - 138.88円
ユーロドル:1.0154ドル - 1.0278ドル
ユーロ円:140.44円 - 142.32円

(中村)
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