1日香港株=続落か、中国製造業PMIの低下を嫌気

 週明け1日の香港市場は続落して始まるか。中国の景況感の悪化が嫌気されそうだ。前日に発表された7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は、予想に反して前月から低下し、景況感の分かれ目となる50を2カ月ぶりに割り込んだ。同時発表の非製造業PMIは2カ月連続で50を上回ったものの、前月比0.9ポイント低下した。また、米国証券取引委員会(SEC)が中国ネット通販最大手のアリババ集団(09988)を上場廃止警告リストに追加し、7月29日のニューヨーク証券取引所で同社の米預託証券(ADR)は前日比11.12%下げた。米国に上場する他の中国企業に売りが波及する可能性がある。

 もっとも、前週末のハンセン指数は終値ベースで5月26日以来、約2カ月ぶり安値を付けただけに、安値を拾う買いが下値を支える展開がありそうだ。足元で米株式相場が堅調に推移していることも支援材料となろう。決算発表や業績見通しを受けた個別物色は引き続き活発と予想する。きょうはハンセン指数構成銘柄のHSBC(00005)とハンセン銀行(00011)が2022年6月中間決算を発表する予定。なお、きょう午前に中国メディアの財新と英IHSマークイットが10月の中国製造業PMIを発表する。

 7月29日のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって3日続伸。4-6月期の米国内総生産(GDP)が2四半期連続でのマイナス成長となったことで利上げペースの減速期待が続く中、決算が好感されたアマゾン・ドット・コムやアップルの大幅高が相場の上昇をけん引した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は下落が目立ち、アリババ集団や中国インターネットサービス大手のテンセント(00700)、中国本土系不動産デベロッパーの華潤置地(01109)などが香港終値を下回って終えた。
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