株式明日の戦略-主力株の急落が響き28000円割れ、あすは休場を前に様子見か

 9日の日経平均は5日ぶり大幅反落。終値は249円安の27999円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり581/値下がり1198。ファーストリテイリングやキーエンスなど値がさ株が上昇。半導体株にはネガティブなニュースが幾つかあった中、レーザーテックは逆行高となった。INPEXは伸び悩んだものの、決算や株式還元強化を評価した買いが入った。日産化学やライオンが決算を材料に大幅高。1Qが大幅増益となったLITALICOがストップ高となり、上方修正と増配を発表したエスケーエレクトロニクスは場中値付かずのストップ高比例配分となった。

 一方、東京エレクトロンが8%を超える下落、ソフトバンクGが7%を超える下落となり、この2銘柄で日経平均を約230円押し下げた。東京エレクの減益決算を受けて、アドバンテスト、SCREENなど半導体株の一角が連れ安した。ダイフク、メルカリ、日本製鋼所、森永乳業などが決算を材料に大幅安。監理銘柄(確認中)指定の見込みとなったDDSがストップ安比例配分となった。上場以降負けなしの上昇が続いていたHOUSEIが、大幅高から一転して値を崩して13.3%安と乱高下した。

 日経平均は200円を超える下落となったが、値幅に関してはソフトバンクGと東京エレクトロンでほぼ説明できる。米国でエヌビディアが大きく売られたことを鑑みると、弱材料が多かった割には落ち着いた動きであったと言える。東京市場は木曜(11日)が山の日で休場。米国ではあす10日に注目指標である7月米消費者物価指数(CPI)が発表されるが、この結果を見る前に祝日に入る。指標の発表を前にしては強弱感が定まらず、あすは手掛けづらさが強く意識されるだろう。ただ、今回のCPIが警戒材料となるのであれば、きょうのような「どうぞ日本株を売ってください」といった日には、もっと強烈に売りが出てきても良さそうなもの。そうならなかったということは、下ではなく上へのケアをしておいた方が良いように思える。
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