週間為替展望(ドル/ユーロ)-日本とユーロ圏の貿易収支に注目
◆ドル円、日本の7月貿易収支と消費者物価指数、第2四半期国内総生産(GDP)に注目
◆7月米FOMC議事要旨や台湾情勢の地政学リスクにも注意
◆ユーロドル、ドイツ8月ZEW景況指数やユーロ圏6月貿易収支に注目
予想レンジ
ドル円 130.00-135.00円
ユーロドル 1.0000-1.0500ドル
8月15日週の展望
ドル円は、日本の第2四半期実質国内総生産(GDP)速報値や7月の貿易収支、消費者物価指数を見極める展開となる。
日本の第2四半期実質GDP速報値は、前期比年率+2.7%と予想されており、まん延防止等重点措置でマイナス成長(前期比年率▲0.5%)に沈んだ1-3月期からの回復が見込まれている。しかし、予想通りでもGDPの実額はコロナ禍前の水準にようやく届く程度であり、7月以降はコロナ感染者数が増加していることで予断を許さない状況が続くことになる。
また、7月の貿易収支では、6月の経常収支が1月以来の経常赤字に転落。構造的な円安への警戒感が高まっており、貿易赤字の額に注目することになる。日本の貿易収支は、6月に初めて輸入金額が10兆円に乗せ、11カ月連続で貿易赤字を記録。1-6月期の上半期貿易赤字は過去最大を記録し、構造的な円安基調を裏付けた。7月の貿易赤字が増加基調を辿っていた場合、2カ月連続の経常赤字の可能性を高めることなる。円安基調を支える要因となりそうだ。
一方で、7月の消費者物価指数は前年比+2.4%と予想されており、6月の2.2%からの上昇が見込まれている。7月の国内企業物価指数は、17カ月連続上昇となる前年同月比+8.6%を記録。輸入物価指数は前年比+48.0%の上昇となり、過去最大を更新した。しかし、黒田日銀総裁が賃金上昇を伴うインフレ目標2%達成までは、量的金融緩和を継続すると明言していることから、3-4%台に乗せない限りは、円高要因とはなりにくい。
米国では、7月のFOMC議事要旨が公表される。2-10年債の長短金利逆転(逆イールド)が示唆するリセッション(景気後退)へ警戒感が高まる中での年内の追加利上げの条件を確認することになる。地政学リスクに関しては、中国政府が「台湾への武力行使を排除しない」と警告しており、引き続き警戒が必要だろう。さらに、バイデン米政権が対中制裁関税を示唆していることも注意しておきたい。
ユーロドルは、独8月ZEW景況指数やユーロ圏6月の貿易収支に注目する展開となる。天然ガス価格の上昇を受けて、7カ月連続で赤字が続いている。ユーロの売り圧力を強めてきており、6月も貿易赤字が継続することが見込まれている。ユーロ圏の構造的な貿易赤字やスタグフレーションへの警戒感、エネルギー危機の可能性やイタリア政局の不透明感などが、ユーロの上値を抑える要因となりそうだ。
8月8日週の回顧
ドル円は、米国7月の消費者物価指数が6月の前年比9.1%から8.5%まで低下し、卸売物価指数が前月比▲0.5%だったなどを受けて、135.58円から131.74円まで下落した。米10年債利回りは、2.84%台から2.66%台まで低下したが、一転2.90%台まで上昇する荒い動きとなった。ユーロドルは、米国7月の物価指数の鈍化を受けて、1.0159ドルから1.0368ドルまで上昇した。ただし週末にかけては、ドル円が133円後半、ユーロドルは1.02ドル半ばまでドルが買い戻された。
ユーロ円は138.40円から136.31円まで下落後137円台へ反発した。(了)
◆7月米FOMC議事要旨や台湾情勢の地政学リスクにも注意
◆ユーロドル、ドイツ8月ZEW景況指数やユーロ圏6月貿易収支に注目
予想レンジ
ドル円 130.00-135.00円
ユーロドル 1.0000-1.0500ドル
8月15日週の展望
ドル円は、日本の第2四半期実質国内総生産(GDP)速報値や7月の貿易収支、消費者物価指数を見極める展開となる。
日本の第2四半期実質GDP速報値は、前期比年率+2.7%と予想されており、まん延防止等重点措置でマイナス成長(前期比年率▲0.5%)に沈んだ1-3月期からの回復が見込まれている。しかし、予想通りでもGDPの実額はコロナ禍前の水準にようやく届く程度であり、7月以降はコロナ感染者数が増加していることで予断を許さない状況が続くことになる。
また、7月の貿易収支では、6月の経常収支が1月以来の経常赤字に転落。構造的な円安への警戒感が高まっており、貿易赤字の額に注目することになる。日本の貿易収支は、6月に初めて輸入金額が10兆円に乗せ、11カ月連続で貿易赤字を記録。1-6月期の上半期貿易赤字は過去最大を記録し、構造的な円安基調を裏付けた。7月の貿易赤字が増加基調を辿っていた場合、2カ月連続の経常赤字の可能性を高めることなる。円安基調を支える要因となりそうだ。
一方で、7月の消費者物価指数は前年比+2.4%と予想されており、6月の2.2%からの上昇が見込まれている。7月の国内企業物価指数は、17カ月連続上昇となる前年同月比+8.6%を記録。輸入物価指数は前年比+48.0%の上昇となり、過去最大を更新した。しかし、黒田日銀総裁が賃金上昇を伴うインフレ目標2%達成までは、量的金融緩和を継続すると明言していることから、3-4%台に乗せない限りは、円高要因とはなりにくい。
米国では、7月のFOMC議事要旨が公表される。2-10年債の長短金利逆転(逆イールド)が示唆するリセッション(景気後退)へ警戒感が高まる中での年内の追加利上げの条件を確認することになる。地政学リスクに関しては、中国政府が「台湾への武力行使を排除しない」と警告しており、引き続き警戒が必要だろう。さらに、バイデン米政権が対中制裁関税を示唆していることも注意しておきたい。
ユーロドルは、独8月ZEW景況指数やユーロ圏6月の貿易収支に注目する展開となる。天然ガス価格の上昇を受けて、7カ月連続で赤字が続いている。ユーロの売り圧力を強めてきており、6月も貿易赤字が継続することが見込まれている。ユーロ圏の構造的な貿易赤字やスタグフレーションへの警戒感、エネルギー危機の可能性やイタリア政局の不透明感などが、ユーロの上値を抑える要因となりそうだ。
8月8日週の回顧
ドル円は、米国7月の消費者物価指数が6月の前年比9.1%から8.5%まで低下し、卸売物価指数が前月比▲0.5%だったなどを受けて、135.58円から131.74円まで下落した。米10年債利回りは、2.84%台から2.66%台まで低下したが、一転2.90%台まで上昇する荒い動きとなった。ユーロドルは、米国7月の物価指数の鈍化を受けて、1.0159ドルから1.0368ドルまで上昇した。ただし週末にかけては、ドル円が133円後半、ユーロドルは1.02ドル半ばまでドルが買い戻された。
ユーロ円は138.40円から136.31円まで下落後137円台へ反発した。(了)