欧州マーケットダイジェスト・16日 株高・金利上昇・円安・ユーロ底堅い

(16日終値:17日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=134.33円(16日15時時点比△1.04円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=136.70円(△1.24円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0176ドル(△0.0014ドル)
FTSE100種総合株価指数:7536.06(前営業日比△26.91)
ドイツ株式指数(DAX):13910.12(△93.51)
10年物英国債利回り:2.125%(△0.108%)
10年物独国債利回り:0.971%(△0.071%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
7月英雇用統計
失業率                3.9%       3.9%
失業保険申請件数          ▲1.06万件   ▲2.68万件・改
4-6月英失業率(ILO方式)       3.8%       3.8%
8月独ZEW景況感指数         ▲55.3      ▲53.8
8月ユーロ圏ZEW景況感指数      ▲54.9      ▲51.1
6月ユーロ圏貿易収支
季調済            308億ユーロの赤字 272億ユーロの赤字・改
季調前            246億ユーロの赤字  263億ユーロの赤字

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い動き。8月独ZEW景況感指数が▲55.3と予想の▲53.8を下回ったことでユーロ売り・ドル買いが先行。市場では「天然ガス価格の上昇基調が続く中、ユーロ圏景気の悪化が懸念されてユーロ売りが出やすい」との声も聞かれ、一時1.0123ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。欧州金利の上昇を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが優勢になると、24時前に一時1.0195ドルと日通し高値を付けた。

・ドル円は堅調。みずほ銀行はこの日、日銀に預けている当座預金の一部にマイナス金利が適用されたことを明らかにした。市場では「みずほ銀にマイナス金利適用との報道が円売りにつながった」との声が聞かれ、一時134.68円と日通し高値を更新した。
 ただ、対ユーロなどでドル売りが強まると134.21円付近まで伸び悩んだ。一時は2.86%台まで上昇した米10年債利回りが上昇幅を縮小したことも相場の重し。

・ユーロ円はしっかり。ユーロドルの持ち直しにつれた買いが入ったほか、「みずほ銀にマイナス金利適用」との報道が円を売る動きにつながり、24時前に一時136.92円と日通し高値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時162.75円、豪ドル円は94.48円、NZドル円は85.31円、カナダドル円は104.61円、スイスフラン円は141.83円まで値を上げた。

・ロンドン株式相場は3日続伸。資源大手BHPグループが発表した2022年6月期通期決算が大幅増益となったことが好感されて、リオ・ティントやグレンコアなど資源株に連想買いが入った。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株の一角にも買いが入った。半面、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られた。

・フランクフルト株式相場は3日続伸。米国のインフレピークアウト期待が支えとなり、リスク選好ムードから全般買いが優勢となった。決算が好感された米小売り企業が買われたことで、ダウ平均が上昇。独株にも買いが波及した。個別ではRWE(2.69%高)やポルシェ(2.60%高)、コンチネンタル(2.59%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。天然ガス価格の上昇傾向が継続していることを背景に、高インフレが長期化するとの見方から独国債に売りが出た。

(中村)
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