ニューヨーク外国為替市場概況・18日 ドル円、3日続伸

 18日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続伸。終値は135.89円と前営業日NY終値(135.05円)と比べて84銭程度のドル高水準だった。21時過ぎに一時134.65円と日通し安値を付けたものの、8月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想を上回ったことが分かると一転買い戻しが優勢となった。米連邦準備理事会(FRB)高官らのインフレ警戒を改めて強調する発言が相次いだこともドル買いを誘った。アジア時間の高値135.43円や前日の高値135.50円を上抜けると、目先のストップロスを巻き込んで一時7月28日以来の高値となる135.90円まで上値を伸ばした。
 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁はこの日、「インフレへの勝利宣言には早すぎる」「9月会合では0.50%もしくは0.75%利上げが妥当」と述べたほか、ブラード米セントルイス連銀総裁は「9月会合では0.75%の利上げ支持に傾いている」「インフレがピークに達したというには時期尚早」などと発言した。また、ジョージ米カンザスシティ連銀総裁は「FRBはインフレ低下を完全に確信する必要がある」と述べ、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁は「至急インフレを低下させる必要がある」と語った。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.0087ドルと前営業日NY終値(1.0180ドル)と比べて0.0093ドル程度のユーロ安水準だった。ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、高インフレによる域内の景気悪化が意識されやすく、全般ユーロ売りが優勢となった。FRB高官らが引き続きインフレに対する懸念を表明したこともドル買いを促し、2時過ぎに一時1.0080ドルと7月18日以来1カ月ぶりの安値を付けた。なお、市場では「欧州の主要河川の水位低下が物流停滞を招き、供給制約によるインフレ長期化を見込む声が増えている」との指摘があった。

 ポンドは軟調だった。対ドルでは一時1.1923ドルと7月22日以来の安値を付けたほか、対円では161.69円、対スイスフランでは1.1409フランまで下落した。前日の7月英消費者物価指数(CPI)の上振れで、高インフレと金融引き締めによる英景気の後退懸念が意識されてポンド売りが出た。

 ユーロ円は3日ぶり反落。終値は137.10円と前営業日NY終値(137.50円)と比べて40銭程度のユーロ安水準。ユーロ全面安となった流れに沿って一時136.56円まで値を下げたものの、ドル円の上昇につれた買いが入ると137.21円付近まで下げ渋った。

本日の参考レンジ
ドル円:134.65円 - 135.90円
ユーロドル:1.0080ドル - 1.0193ドル
ユーロ円:136.56円 - 137.69円

(中村)
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