欧州マーケットダイジェスト・24日 株まちまち・金利上昇・天然ガス急騰・ユーロ一転上昇

(24日終値:25日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=137.06円(24日15時時点比△0.42円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=136.56円(△0.70円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9963ドル(△0.0020ドル)
FTSE100種総合株価指数:7471.51(前営業日比▲16.60)
ドイツ株式指数(DAX):13220.06(△25.83)
10年物英国債利回り:2.698%(△0.122%)
10年物独国債利回り:1.370%(△0.051%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ユーロドルは一転上昇した。欧州の天然ガス価格の指標となるオランダTTF天然ガス先物が1メガワット時あたり300ユーロを突破するなど、ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、域内景気の悪化を懸念したユーロ売り・ドル買いが優勢となった。23時過ぎに一時0.9910ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、前日に付けた2002年12月以来の安値0.9901ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。市場では「月末が近づく中、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル売りのフローが観測された」との指摘もあり、24時過ぎには一時0.9999ドルと日通し高値を更新した。

・ドル円は底堅い動き。時間外の米10年債利回りが3.01%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。18時過ぎに一時136.17円と日通し安値を付けた。ただ、対欧州通貨中心にドル高が進むと円に対してもドル買いが入ったため、次第に強含んだ。
 26日のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に注目が集まる中、市場では「タカ派的なスタンスが改めて示される」との見方が広がっており、米10年債利回りが一時3.1244%前後と6月29日以来の高水準を記録。全般ドル買いが活発化し、23時過ぎに一時137.24円と日通し高値を更新した。
 もっとも、ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローが観測されると136.70円付近まで伸び悩む場面があった。

・ユーロ円は18時過ぎに一時135.52円と本日安値を付けたものの、24時過ぎには136.77円と本日高値を更新した。ドル円が底堅く推移する中、ユーロドルが持ち直したことで円売り・ユーロ買いが優勢となった。

・ロンドン株式相場は3日続落。前日の米国株や本日のアジア株が下落した流れを引き継いで売りが先行したものの、売り一巡後は買い戻しが入ったため下げ幅を縮めた。「中国は追加の経済支援措置を実施する」との報道も相場を下支えした。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が下げたほか、BPやシェルなどエネルギー株が売られた。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反発。前日の米国株や本日のアジア株が下落した流れを引き継いで売りが先行したものの、引けにかけては買い戻しが優勢となり上げに転じた。個別ではザルトリウス(4.16%高)やプーマ(2.52%高)、バイヤスドルフ(2.51%高)などの上昇が目立った。半面、ハイデルベルグセメント(2.71%安)やエーオン(2.68%安)などは売られた。

・欧州債券相場は下落。インフレ長期化の懸念から、この日も独国債に売りが続いた。

(中村)
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