29日香港株=軟調か、欧米の金融引き締め観測が重荷

 週明け29日の香港市場は軟調か。欧米中銀の金融引き締め観測からリスクを回避する動きが広がりそうだ。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がジャクソンホール会議での講演で、インフレ抑制を最優先に利上げを続ける方針を改めて強調した。金融引き締め策の長期化見通しが強まり、一部で期待された早期の利上げ終了や利下げ転換時期の見通しが後退した。欧州中央銀行(ECB)を巡っても、ロイター通信が9月の理事会で通常の3倍となる0.75%利上げを議論する可能性があると伝えており、利上げペースが加速するとの観測が高まった。金融引き締めで景気の一段の落ち込みへの懸念が重荷になりそうだ。

 前週末のNY市場でダウ平均は1008米ドル安と約1カ月ぶり安値で終え、今年3番目の下げ幅を記録。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は約1カ月ぶり安値を付けた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、アリババ集団(09988)が香港終値を上回った半面、HSBC(00005)、AIAグループ(01299)、テンセント(00700)などが下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約80ポイント下回って寄り付くことになる。

 一方、香港では6月中間決算の発表がピークを迎えており、業績を手掛かりに個別物色の動きが強まりそうだ。きょうはBYD(01211)、中国太平保険(00966)などが決算を発表する予定。
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。