1日香港株=反落して始まるか、米金融引き締め長期化と景気減速を懸念

 1日の香港市場は前日の米株安の流れを引き継ぎ、反落して始まるか。米国の金融引き締めが長期化するとの見方が広がり、世界景気の減速を懸念する売りが先行すると予想する。クリーブランド連銀のメスター総裁が8月31日の講演で「来年の利下げ転換はないだろう」と述べ、先週末のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言と歩調を合わせた。FRB高官の相次ぐタカ派発言を受け、8月31日のNY債券市場で米長期金利の指標となる米10年物国債利回りは約2カ月ぶりの水準まで上昇。割高感が意識されやすい高PERのハイテク株に下押し圧力がかかるだろう。

 もっとも、中国の景気刺激策への根強い期待が引き続き相場を下支えしそうだ。中国の国務院は8月31日に常務会議を開き、経済安定に向けた追加措置の実施細目を全て打ち出すよう指示した。ハンセン指数が心理的節目の20000ポイント付近で下げ渋る展開があり得る。

 8月31日のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって4日続落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型ネット株のテンセント(00700)とアリババ集団(09988)、アジア保険会社のAIAグループ(01299)、取引所運営の香港証券取引所(00388)などが香港終値を下回って終えた。
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