ニューヨーク外国為替市場概況・1日 ドル円、24年ぶり高値

 1日のニューヨーク外国為替市場でドル円は5日続伸。終値は140.21円と前営業日NY終値(138.96円)と比べて1円25銭程度のドル高水準だった。インフレ抑制に向けた積極的な金融引き締め政策が長期化するとの観測が強まる米連邦準備理事会(FRB)と、大規模な金融緩和策を維持する日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ドル買いが優勢となった。
 この日発表の前週分の米新規失業保険申請件数や8月米ISM製造業景気指数が予想より強い内容だったことが分かると米金利の上昇とともにドル買いが活発化。4時前に一時140.23円と1998年8月以来約24年ぶりの高値を付けた。
 なお、米10年債利回りは一時3.2932%前後と6月21日以来の高水準を付けた。

 ユーロドルは4営業日ぶりに反落。終値は0.9946ドルと前営業日NY終値(1.0054ドル)と比べて0.0108ドル程度のユーロ安水準だった。良好な米経済指標が相次いだことを受けて米長期金利が上昇。全般ドル買いが優勢となり、前日の安値0.9972ドルを下抜けると一時0.9911ドルまで下げ足を速めた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時109.98と2002年6月以来の高値を付けた。
 ただ、8月23日に付けた2002年12月以来の安値0.9901ドルがサポートとして意識されると下げ渋った。

 ユーロ円は5日ぶりに反落。終値は139.44円と前営業日NY終値(139.70円)と比べて26銭程度のユーロ安水準。ドル円の上昇につれた買いが入った半面、ユーロドルの下落につれた売りが出たため、じり安の展開となった。24時前には一時138.93円と日通し安値を付けた。ただ、一時は290ドル超下落したダウ平均が上げに転じると、投資家のリスク回避姿勢が後退し下げ幅を縮めた。

本日の参考レンジ
ドル円:138.86円 - 140.23円
ユーロドル:0.9911ドル - 1.0057ドル
ユーロ円:138.93円 - 140.00円

(中村)
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