欧州マーケットダイジェスト・5日 株安・金利上昇・ユーロ持ち直す
(5日終値:6日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=140.54円(5日15時時点比△0.19円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=139.56円(△0.82円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9930ドル(△0.0046ドル)
FTSE100種総合株価指数:7287.43(前営業日比△6.24)
ドイツ株式指数(DAX):12760.78(▲289.49)
10年物英国債利回り:2.939%(△0.021%)
10年物独国債利回り:1.563%(△0.038%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
4-6月期スイス国内総生産(GDP)
前期比 0.3% 0.5%
前年比 2.8% 4.7%・改
8月仏サービス部門PMI改定値 51.2 51.0
8月独サービス部門PMI改定値 47.7 48.2
8月ユーロ圏サービス部門PMI改定値 49.8 50.2
8月英サービス部門PMI改定値 50.9 52.5
7月ユーロ圏小売売上高
前月比 0.3% ▲1.0%・改
前年比 ▲0.9% ▲3.2%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは持ち直した。ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムが主要パイプライン「ノルドストリーム1」を通じたガス供給停止を無期限で延長したことを受けて、欧州の景気懸念が強まると全般ユーロ売りが先行。8月23日の安値0.9901ドルを下抜けて、一時0.9878ドルと2002年12月以来約20年ぶりの安値を付けた。
ただ、欧州勢が本格参入するとショートカバーが優勢に。足もとで相場下落が続いたあとだけに短期的な戻りを期待した買いも入り、19時30分前には0.9944ドル付近まで値を上げた。
なお、CFTCが前週末発表した8月30日時点の建玉報告によると、CME通貨先物市場で非商業部門(投機筋)のユーロのドルに対する売越幅は4万7676枚と2020年3月以来の水準となっている。
・ドル円は強含み。ユーロやポンドに対してドル買いが先行した影響で、円に対してもドル買いが先行した。本日は米国市場がレーバーデーで休場のため、市場参加者が減少し商いは低調だったが、23時前に一時140.66円と日通し高値を付けた。ただ、前週末に付けた1998年8月以来約24年ぶりの高値140.80円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。
・ユーロ円は下値が堅かった。アジア時間に一時138.69円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ユーロドルの持ち直しやドル円の上昇につれた買いが入り、19時30分前に一時139.64円と日通し高値を更新した。
・ポンドドルはアジア時間に一時1.1444ドルと2020年3月以来の安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと買い戻しが進んだ。1時30分前には1.1521ドル付近まで持ち直した。
なお、ジョンソン英首相の後任にトラス外相が選出されたと伝わったものの、トラス氏選出は市場で広く予想されていたため、相場の反応は限られた。市場では「今後の閣僚人事やエネルギー高騰への財政対策に関心が集まっている」との声が聞かれた。
・ロンドン株式相場は小幅続伸。ロシアからのエネルギー供給が停滞し、欧州景気を押し下げるとの警戒感から売りが先行したものの、外国為替市場でポンド安が進むと、ポンド安の恩恵を受けやすい多国籍企業を中心に買いが入り、ロンドン午後には上げに転じた。なお、ジョンソン英首相の後任を選ぶ与党・保守党の党首選挙ではトラス外相が選出されたと伝わったが、相場の反応は限られた。
・フランクフルト株式相場は大幅反落。ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムが主要パイプライン「ノルドストリーム1」を通じたガス供給停止を無期限で延長したことを受けて、欧州の景気懸念が強まった。個別ではメルセデス・ベンツ(6.84%安)やコンチネンタル(5.87%安)、ポルシェ(4.62%安)などの下げが目立ち、エーオン(1.00%高)などを除く36銘柄が下落した。
・欧州債券相場は下落。英10年債利回りは一時2.997%前後と2014年1月以来の高水準を付けた。党首選挙期間中から財政支援策や大型減税を検討するとの考えを示していたトラス外相が英新首相に決まると、英財政見通しへの懸念が高まり英国債への売りを誘った。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=140.54円(5日15時時点比△0.19円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=139.56円(△0.82円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9930ドル(△0.0046ドル)
FTSE100種総合株価指数:7287.43(前営業日比△6.24)
ドイツ株式指数(DAX):12760.78(▲289.49)
10年物英国債利回り:2.939%(△0.021%)
10年物独国債利回り:1.563%(△0.038%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
4-6月期スイス国内総生産(GDP)
前期比 0.3% 0.5%
前年比 2.8% 4.7%・改
8月仏サービス部門PMI改定値 51.2 51.0
8月独サービス部門PMI改定値 47.7 48.2
8月ユーロ圏サービス部門PMI改定値 49.8 50.2
8月英サービス部門PMI改定値 50.9 52.5
7月ユーロ圏小売売上高
前月比 0.3% ▲1.0%・改
前年比 ▲0.9% ▲3.2%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは持ち直した。ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムが主要パイプライン「ノルドストリーム1」を通じたガス供給停止を無期限で延長したことを受けて、欧州の景気懸念が強まると全般ユーロ売りが先行。8月23日の安値0.9901ドルを下抜けて、一時0.9878ドルと2002年12月以来約20年ぶりの安値を付けた。
ただ、欧州勢が本格参入するとショートカバーが優勢に。足もとで相場下落が続いたあとだけに短期的な戻りを期待した買いも入り、19時30分前には0.9944ドル付近まで値を上げた。
なお、CFTCが前週末発表した8月30日時点の建玉報告によると、CME通貨先物市場で非商業部門(投機筋)のユーロのドルに対する売越幅は4万7676枚と2020年3月以来の水準となっている。
・ドル円は強含み。ユーロやポンドに対してドル買いが先行した影響で、円に対してもドル買いが先行した。本日は米国市場がレーバーデーで休場のため、市場参加者が減少し商いは低調だったが、23時前に一時140.66円と日通し高値を付けた。ただ、前週末に付けた1998年8月以来約24年ぶりの高値140.80円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。
・ユーロ円は下値が堅かった。アジア時間に一時138.69円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ユーロドルの持ち直しやドル円の上昇につれた買いが入り、19時30分前に一時139.64円と日通し高値を更新した。
・ポンドドルはアジア時間に一時1.1444ドルと2020年3月以来の安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと買い戻しが進んだ。1時30分前には1.1521ドル付近まで持ち直した。
なお、ジョンソン英首相の後任にトラス外相が選出されたと伝わったものの、トラス氏選出は市場で広く予想されていたため、相場の反応は限られた。市場では「今後の閣僚人事やエネルギー高騰への財政対策に関心が集まっている」との声が聞かれた。
・ロンドン株式相場は小幅続伸。ロシアからのエネルギー供給が停滞し、欧州景気を押し下げるとの警戒感から売りが先行したものの、外国為替市場でポンド安が進むと、ポンド安の恩恵を受けやすい多国籍企業を中心に買いが入り、ロンドン午後には上げに転じた。なお、ジョンソン英首相の後任を選ぶ与党・保守党の党首選挙ではトラス外相が選出されたと伝わったが、相場の反応は限られた。
・フランクフルト株式相場は大幅反落。ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムが主要パイプライン「ノルドストリーム1」を通じたガス供給停止を無期限で延長したことを受けて、欧州の景気懸念が強まった。個別ではメルセデス・ベンツ(6.84%安)やコンチネンタル(5.87%安)、ポルシェ(4.62%安)などの下げが目立ち、エーオン(1.00%高)などを除く36銘柄が下落した。
・欧州債券相場は下落。英10年債利回りは一時2.997%前後と2014年1月以来の高水準を付けた。党首選挙期間中から財政支援策や大型減税を検討するとの考えを示していたトラス外相が英新首相に決まると、英財政見通しへの懸念が高まり英国債への売りを誘った。
(中村)