欧州マーケットダイジェスト・6日 株高・金利上昇・ドル高・円安
(6日終値:7日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=142.94円(6日15時時点比△1.89円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=141.50円(△1.03円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9899ドル(▲0.0060ドル)
FTSE100種総合株価指数:7300.44(前営業日比△13.01)
ドイツ株式指数(DAX):12871.44(△110.66)
10年物英国債利回り:3.101%(△0.162%)
10年物独国債利回り:1.638%(△0.075%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
7月独製造業新規受注
前月比 ▲1.1% ▲0.3%・改
前年比 ▲13.6% ▲9.0%
8月英建設業購買担当者景気指数(PMI) 49.2 48.9
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は大幅高。積極的な金融引き締め政策が長期化するとの観測が強まる米連邦準備理事会(FRB)と、大規模な金融緩和策を維持する日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ドル買いが優勢となった。
NYの取引時間帯に入ると、米10年債利回りが一時3.3492%前後と6月16日以来の高水準を付けたほか、8月米ISM非製造業指数が56.9と予想の55.1を上回ったことが明らかに。全般ドル買いが活発化し、一時143.07円と1998年8月以来約24年ぶりの高値を更新した。
円はドル以外の通貨に対しても軟調だった。ポンド円は一時165.10円、豪ドル円は96.52円、NZドル円は86.54円、カナダドル円は108.97円、スイスフラン円は145.35円まで値を上げた。エネルギー価格の高騰を受け欧州を中心に世界的に金利が上昇する中、低金利が続く円を売る動きが広がっている。
・ユーロドルは頭が重かった。8日の欧州中央銀行(ECB)理事会で通常の3倍にあたる0.75%の利上げが実施されるとの観測が高まる中、日本時間夕刻に一時0.9986ドルと日通し高値を付けた。
ただ、ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、域内景気の悪化を懸念したユーロ売り・ドル買いも出やすく、上値は限定的だった。1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)がレジスタンスとして意識された面もあった。
NY市場では米長期金利の上昇や予想を上回る8月米ISM非製造業指数を手掛かりにドル買いが活発化し、一時0.9864ドルと2002年6月以来約20年ぶりの安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時110.55と02年6月以来の高値を付けた。
・ユーロ円は堅調。各国中銀の金融引き締め政策に注目が集まる中、日銀のみが大規模な金融緩和を続ける構図に改めて焦点があたり、円を売る動きが広がった。1時過ぎには一時141.76円と7月21日以来の高値を付けた。
・ポンドドルは失速。トラス英首相がエネルギー高に対応し大規模な経済対策を打ち出すとの期待がポンド買い・ドル売りを促し、一時1.1609ドルと日通し高値を付けたものの、NY勢が加わる時間帯に入ると一転下落した。米金利上昇や良好な米経済指標を手掛かりにポンド売り・ドル買いが出て一時1.1494ドルまで値を下げた。
・ロンドン株式相場は小幅ながら3日続伸。トラス新政権が光熱費を抑制する家計支援策として総額1300億ポンドの政策を検討しているとの報道が伝わり、英景気対策への期待から株買いが広がった。8月英建設業PMIが予想を上回ったことも投資家心理の改善につながった。
・フランクフルト株式相場は反発。ロシアによる天然ガス供給停止に伴い、前日は欧州景気減速を懸念した売りに押されたが、本日は短期的な戻りを期待した買いが優勢となった。時間外の米株価指数先物の上昇なども相場を下支えした。個別では、ハローフレッシュ(4.52%高)やフォルクスワーゲン(3.71%高)、メルセデス・ベンツ(2.98%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は下落。英10年債利回りは一時3.138%前後と2011年7月以来の高水準を付けた。英財政見通しへの懸念が高まる中、英国債への売りが広がった。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=142.94円(6日15時時点比△1.89円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=141.50円(△1.03円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9899ドル(▲0.0060ドル)
FTSE100種総合株価指数:7300.44(前営業日比△13.01)
ドイツ株式指数(DAX):12871.44(△110.66)
10年物英国債利回り:3.101%(△0.162%)
10年物独国債利回り:1.638%(△0.075%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
7月独製造業新規受注
前月比 ▲1.1% ▲0.3%・改
前年比 ▲13.6% ▲9.0%
8月英建設業購買担当者景気指数(PMI) 49.2 48.9
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は大幅高。積極的な金融引き締め政策が長期化するとの観測が強まる米連邦準備理事会(FRB)と、大規模な金融緩和策を維持する日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ドル買いが優勢となった。
NYの取引時間帯に入ると、米10年債利回りが一時3.3492%前後と6月16日以来の高水準を付けたほか、8月米ISM非製造業指数が56.9と予想の55.1を上回ったことが明らかに。全般ドル買いが活発化し、一時143.07円と1998年8月以来約24年ぶりの高値を更新した。
円はドル以外の通貨に対しても軟調だった。ポンド円は一時165.10円、豪ドル円は96.52円、NZドル円は86.54円、カナダドル円は108.97円、スイスフラン円は145.35円まで値を上げた。エネルギー価格の高騰を受け欧州を中心に世界的に金利が上昇する中、低金利が続く円を売る動きが広がっている。
・ユーロドルは頭が重かった。8日の欧州中央銀行(ECB)理事会で通常の3倍にあたる0.75%の利上げが実施されるとの観測が高まる中、日本時間夕刻に一時0.9986ドルと日通し高値を付けた。
ただ、ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、域内景気の悪化を懸念したユーロ売り・ドル買いも出やすく、上値は限定的だった。1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)がレジスタンスとして意識された面もあった。
NY市場では米長期金利の上昇や予想を上回る8月米ISM非製造業指数を手掛かりにドル買いが活発化し、一時0.9864ドルと2002年6月以来約20年ぶりの安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時110.55と02年6月以来の高値を付けた。
・ユーロ円は堅調。各国中銀の金融引き締め政策に注目が集まる中、日銀のみが大規模な金融緩和を続ける構図に改めて焦点があたり、円を売る動きが広がった。1時過ぎには一時141.76円と7月21日以来の高値を付けた。
・ポンドドルは失速。トラス英首相がエネルギー高に対応し大規模な経済対策を打ち出すとの期待がポンド買い・ドル売りを促し、一時1.1609ドルと日通し高値を付けたものの、NY勢が加わる時間帯に入ると一転下落した。米金利上昇や良好な米経済指標を手掛かりにポンド売り・ドル買いが出て一時1.1494ドルまで値を下げた。
・ロンドン株式相場は小幅ながら3日続伸。トラス新政権が光熱費を抑制する家計支援策として総額1300億ポンドの政策を検討しているとの報道が伝わり、英景気対策への期待から株買いが広がった。8月英建設業PMIが予想を上回ったことも投資家心理の改善につながった。
・フランクフルト株式相場は反発。ロシアによる天然ガス供給停止に伴い、前日は欧州景気減速を懸念した売りに押されたが、本日は短期的な戻りを期待した買いが優勢となった。時間外の米株価指数先物の上昇なども相場を下支えした。個別では、ハローフレッシュ(4.52%高)やフォルクスワーゲン(3.71%高)、メルセデス・ベンツ(2.98%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は下落。英10年債利回りは一時3.138%前後と2011年7月以来の高水準を付けた。英財政見通しへの懸念が高まる中、英国債への売りが広がった。
(中村)