欧州マーケットダイジェスト・12日 株高・金利低下・ドル安
(12日終値:13日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=142.42円(12日15時時点比▲0.82円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.31円(▲0.24円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0132ドル(△0.0041ドル)
FTSE100種総合株価指数:7473.03(前営業日比△121.96)
ドイツ株式指数(DAX):13402.27(△314.06)
10年物英国債利回り:3.082%(▲0.013%)
10年物独国債利回り:1.653%(▲0.045%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
7月英国内総生産(GDP、前月比) 0.2% ▲0.6%
7月英商品貿易収支 193.62億ポンドの赤字 228.47億ポンドの赤字
7月英貿易収支 77.93億ポンドの赤字 113.87億ポンドの赤字
7月英鉱工業生産指数(前月比) ▲0.3% ▲0.9%
製造業生産高(前月比) 0.1% ▲1.6%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは買い先行後、伸び悩み。欧州中央銀行(ECB)が大幅利上げを継続するとの観測からユーロ買い・ドル売りが入ったほか、欧州株相場の上昇に伴うリスク・オンのユーロ買い・ドル売りが入ると一時1.0198ドルと8月17日以来の高値を付けた。欧州の天然ガス価格が下落したこともユーロ圏経済の悪化懸念を和らげ、ユーロ買いを誘った。
ただ、買い一巡後はじりじりと上値を切り下げる展開に。独長期金利が低下に転じたことなどが相場の重しとなり、1.0105ドル付近まで下押しした。欧州連合(EU)のエネルギー計画草案で電力需要の義務的削減が盛り込まれることが伝わると、域内景気の先行き懸念が高まりユーロの重しとなった面もあった。
なお、シュナーベルECB専務理事は「インフレ率を予定通り目標に到達させるため、さらなる利上げを期待」「予測可能な将来、インフレはさらに上昇する可能性」などと述べた。
・ユーロ円は伸び悩み。大幅利上げを継続するとの観測が強まるECBと、大規模な金融緩和策を維持する日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ユーロ買いが先行した。日本時間夕刻に一時145.64円と2014年12月以来の高値を付けた。
ただ、買い一巡後は徐々に上値を切り下げて、1時前には144.14円付近まで下押しした。ユーロドルと似た動き。
・ドル円は上値が重かった。アジア時間に一時143.50円と日通し高値を付けたものの、欧州市場に入るとじり安の展開に。対ユーロなどでドル売りが強まった影響を受けたほか、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入り、2時前には142.16円付近まで下押しした。明日の8月米消費者物価指数(CPI)の発表を前に、市場では「米インフレのピークアウト観測が高まっており、株高とドル安が進んでいる」との声が聞かれた。
なお、米ニューヨーク連銀の最新調査によると、1年後のインフレ期待は5.7%と前回の6.2%から急低下。3年後のインフレ期待も2.8%と前回の3.2%から低下した。
・ロンドン株式相場は3日続伸。前週末の米国株や本日のアジア株相場の上昇を受けて英株にも買いが先行。時間外の米株価指数先物の上昇も相場の支援材料となった。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株の上昇が目立ったほか、HSBCやバークレイズなど金融株に買いが集まった。
・フランクフルト株式相場は大幅続伸。前週末の米国株や本日のアジア株相場が上昇した流れを引き継いで買いが先行。欧州の天然ガス価格の下落もユーロ圏経済の悪化懸念を和らげ、株買いにつながった。個別ではダイムラー・トラック(5.27%高)やメルセデス・ベンツ(5.16%高)、ザランド(5.05%高)などの上昇が目立ち、ドイツテレコム(0.86%安)などを除く38銘柄が上昇した。
・欧州債券相場は上昇。欧州の天然ガス価格の下落でインフレ懸念が和らぎ、独国債に買いが入った。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=142.42円(12日15時時点比▲0.82円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.31円(▲0.24円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0132ドル(△0.0041ドル)
FTSE100種総合株価指数:7473.03(前営業日比△121.96)
ドイツ株式指数(DAX):13402.27(△314.06)
10年物英国債利回り:3.082%(▲0.013%)
10年物独国債利回り:1.653%(▲0.045%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
7月英国内総生産(GDP、前月比) 0.2% ▲0.6%
7月英商品貿易収支 193.62億ポンドの赤字 228.47億ポンドの赤字
7月英貿易収支 77.93億ポンドの赤字 113.87億ポンドの赤字
7月英鉱工業生産指数(前月比) ▲0.3% ▲0.9%
製造業生産高(前月比) 0.1% ▲1.6%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは買い先行後、伸び悩み。欧州中央銀行(ECB)が大幅利上げを継続するとの観測からユーロ買い・ドル売りが入ったほか、欧州株相場の上昇に伴うリスク・オンのユーロ買い・ドル売りが入ると一時1.0198ドルと8月17日以来の高値を付けた。欧州の天然ガス価格が下落したこともユーロ圏経済の悪化懸念を和らげ、ユーロ買いを誘った。
ただ、買い一巡後はじりじりと上値を切り下げる展開に。独長期金利が低下に転じたことなどが相場の重しとなり、1.0105ドル付近まで下押しした。欧州連合(EU)のエネルギー計画草案で電力需要の義務的削減が盛り込まれることが伝わると、域内景気の先行き懸念が高まりユーロの重しとなった面もあった。
なお、シュナーベルECB専務理事は「インフレ率を予定通り目標に到達させるため、さらなる利上げを期待」「予測可能な将来、インフレはさらに上昇する可能性」などと述べた。
・ユーロ円は伸び悩み。大幅利上げを継続するとの観測が強まるECBと、大規模な金融緩和策を維持する日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ユーロ買いが先行した。日本時間夕刻に一時145.64円と2014年12月以来の高値を付けた。
ただ、買い一巡後は徐々に上値を切り下げて、1時前には144.14円付近まで下押しした。ユーロドルと似た動き。
・ドル円は上値が重かった。アジア時間に一時143.50円と日通し高値を付けたものの、欧州市場に入るとじり安の展開に。対ユーロなどでドル売りが強まった影響を受けたほか、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入り、2時前には142.16円付近まで下押しした。明日の8月米消費者物価指数(CPI)の発表を前に、市場では「米インフレのピークアウト観測が高まっており、株高とドル安が進んでいる」との声が聞かれた。
なお、米ニューヨーク連銀の最新調査によると、1年後のインフレ期待は5.7%と前回の6.2%から急低下。3年後のインフレ期待も2.8%と前回の3.2%から低下した。
・ロンドン株式相場は3日続伸。前週末の米国株や本日のアジア株相場の上昇を受けて英株にも買いが先行。時間外の米株価指数先物の上昇も相場の支援材料となった。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株の上昇が目立ったほか、HSBCやバークレイズなど金融株に買いが集まった。
・フランクフルト株式相場は大幅続伸。前週末の米国株や本日のアジア株相場が上昇した流れを引き継いで買いが先行。欧州の天然ガス価格の下落もユーロ圏経済の悪化懸念を和らげ、株買いにつながった。個別ではダイムラー・トラック(5.27%高)やメルセデス・ベンツ(5.16%高)、ザランド(5.05%高)などの上昇が目立ち、ドイツテレコム(0.86%安)などを除く38銘柄が上昇した。
・欧州債券相場は上昇。欧州の天然ガス価格の下落でインフレ懸念が和らぎ、独国債に買いが入った。
(中村)