NY為替見通し=米CPI結果に敏感反応も基本はドル買い・円売りは変わらずか

 本日のNY時間は、8月米消費者物価指数(CPI)に敏感に反応することになるか。市場の予想では前年比で+8.1%と予想され、6月に記録した+9.1%、7月の+8.5%からさらに低下するとの予想。

 CPIの結果が市場予想を上回れば、20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%利上げがほぼ確実視されるだけでなく、11月の利上げ幅も大きくなる可能性が高まり、米金利上昇でドル円は小高く推移するだろう。

 一方で、予想より下回った場合は、最初の反応は米金利低下でドル円は売りに反応すると思われる。しかしながら、ここ最近のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言では「インフレ調整が完了するまでFRBは直ちに行動する」と述べ、インフレ抑制にコミットしていることを強調している。CPIが予想より大きく下振れしない限りは、日米の中銀の金融政策の方向性の違いが、ドル買いを促すことは変わらないだろう。

 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、9月20-21日のFOMCでの0.50%の利上げ確率は12%、0.75%の利上げ確率は88%まで上昇するなど、市場は0.75%の利上げが既定路線になっている。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目途は、昨日高値143.50円、その上は9日高値144.12円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値は、141.93円まで上昇している日足一目均衡表・転換線が最初の支え、その下は6日の大幅上昇になるまで抑えとなっていた2日高値140.80円。

(松井)
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