欧州マーケットダイジェスト・13日 株失速・ドル一転上昇・金利上昇
(13日終値:14日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.42円(13日15時時点比△2.03円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.25円(▲0.11円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9988ドル(▲0.0150ドル)
FTSE100種総合株価指数:7385.86(前営業日比▲87.17)
ドイツ株式指数(DAX):13188.95(▲213.32)
10年物英国債利回り:3.171%(△0.089%)
10年物独国債利回り:1.730%(△0.077%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
8月独消費者物価指数(CPI)改定値
前月比 0.3% 0.3%
前年比 7.9% 7.9%
8月英雇用統計
失業率 3.9% 3.9%
失業保険申請件数 0.63万件 ▲1.45万件・改
5-7月英失業率(ILO方式) 3.6% 3.8%
9月独ZEW景況感指数 ▲61.9 ▲55.3
9月ユーロ圏ZEW景況感指数 ▲60.7 ▲54.9
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は急伸。注目の8月米消費者物価指数(CPI)ではヘッドラインインフレ率の伸びが鈍化するとの予想から、全般ドル売りが先行。21時30分前に一時141.66円と日通し安値を付けた。ただ、米CPIの結果が伝わると一転上昇した。
米労働省が発表した8月米CPIは前年同月比8.3%上昇と予想の8.1%上昇を上回り、エネルギーと食品を除くコア指数も前年比6.3%上昇と予想の6.1%上昇より強い内容だったことが明らかに。米金利の上昇とともにドル買いが優勢となり、22時過ぎに一時144.68円まで急ピッチで値を上げた。
なお、市場では米連邦準備理事会(FRB)が20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の3倍にあたる0.75%利上げを実施する可能性を完全に織り込み、1.00%の利上げ予想も浮上。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、1.00%の利上げ確率が22%近辺まで上昇した。
・ユーロドルは一転下落した。8月米CPIの発表を前に思惑的なドル売りが先行すると一時1.0187ドルと日通し高値を付けたものの、米CPIが上振れしたことが伝わると米金利の上昇とともにドル買いが広がった。3時過ぎには一時0.9982ドルと日通し安値を付けた。
なお、米金融政策の影響を受けやすい米2年債利回りは一時3.7895%前後と2007年11月以来の高水準を付けたほか、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時3.4564%前後と6月16日以来約3カ月ぶりの高水準を付けた。
・ユーロ円は21時30分前に一時144.08円と日通し安値を付けたものの、21時30分過ぎには145.13円と日通し高値を付けた。売買が一巡すると144円台前半でのもみ合いに終始した。ドル円の上昇につれた買いとユーロドルの下落につれた売りが交錯した。
・ロンドン株式相場は4日ぶりに反落。前日の米国株や本日のアジア株相場の上昇を受けて買いが先行したものの、8月米CPIの上振れで米国株が急落すると英株にも売りが波及した。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株の下げが目立ったほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株に売りが集まった。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。前日の米国株や本日のアジア株相場の上昇を受けて買いが先行したものの、8月米CPIの上振れで米国株が急落すると独株にも売りが波及し下げに転じた。個別ではザランド(8.21%安)やハローフレッシュ(6.82%安)、MTUエアロ・エンジンズ(4.72%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。米CPIの上振れをきっかけに、ユーロ圏でも高インフレが長期化するとの観測が再燃し独国債に売りが出た。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=144.42円(13日15時時点比△2.03円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.25円(▲0.11円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9988ドル(▲0.0150ドル)
FTSE100種総合株価指数:7385.86(前営業日比▲87.17)
ドイツ株式指数(DAX):13188.95(▲213.32)
10年物英国債利回り:3.171%(△0.089%)
10年物独国債利回り:1.730%(△0.077%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
8月独消費者物価指数(CPI)改定値
前月比 0.3% 0.3%
前年比 7.9% 7.9%
8月英雇用統計
失業率 3.9% 3.9%
失業保険申請件数 0.63万件 ▲1.45万件・改
5-7月英失業率(ILO方式) 3.6% 3.8%
9月独ZEW景況感指数 ▲61.9 ▲55.3
9月ユーロ圏ZEW景況感指数 ▲60.7 ▲54.9
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は急伸。注目の8月米消費者物価指数(CPI)ではヘッドラインインフレ率の伸びが鈍化するとの予想から、全般ドル売りが先行。21時30分前に一時141.66円と日通し安値を付けた。ただ、米CPIの結果が伝わると一転上昇した。
米労働省が発表した8月米CPIは前年同月比8.3%上昇と予想の8.1%上昇を上回り、エネルギーと食品を除くコア指数も前年比6.3%上昇と予想の6.1%上昇より強い内容だったことが明らかに。米金利の上昇とともにドル買いが優勢となり、22時過ぎに一時144.68円まで急ピッチで値を上げた。
なお、市場では米連邦準備理事会(FRB)が20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の3倍にあたる0.75%利上げを実施する可能性を完全に織り込み、1.00%の利上げ予想も浮上。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、1.00%の利上げ確率が22%近辺まで上昇した。
・ユーロドルは一転下落した。8月米CPIの発表を前に思惑的なドル売りが先行すると一時1.0187ドルと日通し高値を付けたものの、米CPIが上振れしたことが伝わると米金利の上昇とともにドル買いが広がった。3時過ぎには一時0.9982ドルと日通し安値を付けた。
なお、米金融政策の影響を受けやすい米2年債利回りは一時3.7895%前後と2007年11月以来の高水準を付けたほか、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時3.4564%前後と6月16日以来約3カ月ぶりの高水準を付けた。
・ユーロ円は21時30分前に一時144.08円と日通し安値を付けたものの、21時30分過ぎには145.13円と日通し高値を付けた。売買が一巡すると144円台前半でのもみ合いに終始した。ドル円の上昇につれた買いとユーロドルの下落につれた売りが交錯した。
・ロンドン株式相場は4日ぶりに反落。前日の米国株や本日のアジア株相場の上昇を受けて買いが先行したものの、8月米CPIの上振れで米国株が急落すると英株にも売りが波及した。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株の下げが目立ったほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株に売りが集まった。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。前日の米国株や本日のアジア株相場の上昇を受けて買いが先行したものの、8月米CPIの上振れで米国株が急落すると独株にも売りが波及し下げに転じた。個別ではザランド(8.21%安)やハローフレッシュ(6.82%安)、MTUエアロ・エンジンズ(4.72%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。米CPIの上振れをきっかけに、ユーロ圏でも高インフレが長期化するとの観測が再燃し独国債に売りが出た。
(中村)