ロンドン為替見通し=欧州中央銀行(ECB)高官の発言に要注目か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、エリザベス英女王の国葬のためロンドン市場が休場となることで閑散取引が予想される中、デギンドスECB副総裁やデコス・スペイン中銀総裁の講演で次回のECB理事会での追加利上げ幅を見極めることになる。

 また、先週の習中国国家主席との首脳会談を終えたプーチン露大統領の「ノルド・ストリーム1」の稼働時期への言及やウクライナ情勢を巡る見解にも注目しておきたい。

 タカ派のデギンドスECB副総裁は、記録的なインフレを退治するため「断固とした行動」が必要だと主張し、追加利上げの必要性を訴えており、0.75%の追加利上げを主張する可能性が高い。
 デコス・スペイン中銀総裁は、9月の追加利上げの後は、「状況に応じて決定していく」と述べており、エネルギー危機のリスクが高まっている中、物価上昇と景気減速のどちらに軸足を置くのか、要注目か。

 ポンドドルは、イングランド銀行金融政策委員会(MPC)での追加利上げ観測にも関わらず、物価上昇を受けた景況感の悪化懸念、エネルギー危機への警戒感から売り圧力が強まりつつある。

想定レンジ上限
・ユーロドルの上値目処(めど)は、一目・基準線の1.0066ドル、ユーロ円は9月14日の高値の144.48円。ポンドドルは、一目・転換線の1.1545ドル、ポンド円は一目・基準線の163.92円。

想定レンジ下限
・ユーロドルの下値目処(めど)は、9月14日と15日の安値の0.9956ドル、ユーロ円は9月16日の安値の142.51円。ポンドドルは9月16日の安値の1.1351ドル、ポンド円は一目・雲の下限の162.51円。



(山下)
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