NY為替見通し=ドル円 FOMC控え様子見も底堅いか

 ドル円は米長期金利の上昇も支えに、15日の高値を上抜けし、143.82円までレンジ上限を広げた。時間外の米10年債利回りは3.53%台、米2年債利回りは3.98%台まで上昇している。

 ドル円は7日に144.99円まで24年ぶりの高値を更新したが、心理的節目の145円大台回復には至らず141円半ばまで調整の売りに押された。米長期金利の一段の上昇も支えに14日には144.96円まで買われたが、再び145円乗せに失敗し、本邦要人らの円安けん制発言も材料視され、142円半ばまで押し戻された。ただ、本日から明日にかけて開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米長期金利の上昇基調が維持されていることもあり、ドル円は底堅い動き。

 FOMCの結果を見極めたいこともあって様子見ムードが強く、大きな方向感は出にくいが、日米金利差を意識したドル買い・円売りの流れは変わっていない。NYタイムでは8月の米建設許可件数や住宅着工件数の発表が予定されている。注目イベントを控え、ドル円は積極的に動きづらいが、米長期金利の上昇が加速すれば144円台を回復し、再び145円の攻防に持ち込む可能性も念頭に置きたい。

・想定レンジ上限
 ドル円はレジスタンス(2)の144.16円近辺が上値めど。同水準を超えると、再び心理的節目の145円大台の攻防に持ち込む可能性もある。

・想定レンジ下限
 ドル円は日足一目均衡表・転換線143.24円や、本日これまでの安値142.94円が下値めど。

(金)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。