ニューヨーク外国為替市場概況・4時 ドル円、上値重い

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は上値が重かった。4時時点では143.48円と2時時点(144.39円)と比べて91銭程度のドル安水準だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)はFFレート誘導目標を予想通りに0.75%引き上げた。注目されたFF金利見通しが想定より上向きと受け止められて米・中長期債利回りが急上昇し、ドル円も一時144.70円まで上値を伸ばした。金利見通しの中央値は、今年末時点が4.4%(前回3.4%)、2023年末が4.6%(前回3.8%)とされた。
 その後、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が定例記者会見で、「今後の利上げペースは経済次第」としながら、「いつか利上げペースを落とすのが適切になるだろう」と述べた。また「労働市場がある程度鈍化する可能性はかなり高い」などの見解も示すと、米長期金利の低下と供にドル円も売り戻しが優勢に。4時前には143.41円付近まで下押しした。

 ユーロドルは安値更新後に反発。4時時点では0.9905ドルと2時時点(0.9869ドル)と比べて0.0036ドル程度のユーロ高水準だった。FOMCの結果公表後に、一気に0.9814ドルまでユーロ売りドル買いが進行。2002年10月以来の安値を更新した。ただその後のドル売り戻しの流れに0.9910ドル前後まで反発した。
 ポンドドルも1985年以来の安値となる1.1238ドルまで急落後に1.1350ドル台まで切り返している。

 ユーロ円は弱含み。4時時点では142.15円と2時時点(142.54円)と比べて39銭程度のユーロ安水準。FOMC後はユーロドルに追随し、141.88円まで売られて日通し安値を更新した。一巡後は142円台を回復するも、ドル円の下落が重しとなった。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:143.35円 - 144.70円
ユーロドル:0.9814ドル - 0.9977ドル
ユーロ円:141.88円 - 143.60円


(小針)
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