ロンドン為替見通し=月末・期末フロー/金利動向/エネルギー価格/地政学リスクにらみ神経質

 ロンドンタイムは、月末・期末のフローで振れやすい状態となりそう。欧州通貨も英財政への懸念や、エネルギー価格の行方をにらみ不安定に上下するリスクがある。

 ユーロは「独政府がガス価格の上限設定で合意」との報道を支援に上昇した。しかし、エネルギー価格高騰の主因であるウクライナ情勢に関し、プーチン露大統領が本日ウクライナ東・南部4州の併合条約を締結するという不穏な状況。欧州連合ほか西側諸国の制裁強化への不安を高める。抑えの効かないエネルギー価格上昇につながれば、再び欧州の景気後退が意識される。18時発表の9月ユーロ圏消費者物価指数(HICP、速報値)が上振れた場合も、弱い状況へ逆戻りするきっかけになりやすいか。

 ポンドに関しても、大きく売り込まれた反動もあって、英国債市場の安定化策やユーロへの連れ高で急激に戻したが、足もとで債券市場安定策による押し上げ効果に一巡感が生じつつある。状況改善への期待の持続性は限られそう。再び売り地合いを強める恐れがくすぶり続けている。


・想定レンジ上限
 ユーロドルの上値めどは、0.99ドル前後で上下する21日移動平均線付近。
 ポンドドルの上値めどは、22日安値1.1212ドル。

・想定レンジ下限
 ユーロドルの下値めどは、0.97ドル前後の上下が予想される5日移動平均線付近。
 ポンドドルの下値めどは、26日高値1.0931ドル。

(関口)
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