ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ユーロドル、下げ渋り

 11日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは下げ渋り。24時時点では0.9707ドルと22時時点(0.9720ドル)と比べて0.0013ドル程度のユーロ安水準だった。米国株相場が下落して始まるとリスク・オフのドル買いが先行し一時0.9691ドル付近まで売られたものの、下値は限定的だった。米長期金利が上昇幅を縮めたことなどが相場を下支えした。
 なお、国際通貨基金(IMF)はこの日公表した最新の世界経済見通しで、2023年の世界成長率予測を前回の2.9%から2.7%に引き下げ、「政策の計算ミスのリスクは急上昇しており、成長は依然としてぜい弱で、市場はストレスの兆候を見せている」と指摘した。また、世界経済の約3分の1は来年縮小する恐れがあると予想し、米国と欧州連合(EU)、中国は失速が続くとの見方を示した。

 ドル円は伸び悩み。24時時点では145.73円と22時時点(145.65円)と比べて8銭程度のドル高水準だった。株安に伴うリスク回避のドル買いが先行すると一時145.79円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値145.86円が目先レジスタンスとして働くと伸び悩んだ。9月22日に付けた年初来高値145.90円もレジスタンスとして意識される。

 ユーロ円は24時時点では141.47円と22時時点(141.58円)と比べて11銭程度のユーロ安水準。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:145.50円 - 145.86円
ユーロドル:0.9672ドル - 0.9738ドル
ユーロ円:141.00円 - 141.75円

(中村)
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