ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、急落

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は急落。24時時点では150.07円と22時時点(151.46円)と比べて1円39銭程度のドル安水準だった。21時30分過ぎに一時151.95円と1990年8月以来32年ぶりの高値を更新したものの、NY勢が本格参入する時間帯に入ると一転下落した。
 米ウォールストリート・ジャーナルのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者は最新の投稿で「11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では通常の3倍にあたる0.75%の利上げを決め、12月に0.50%に利上げペースを落とすかどうかを議論する公算が大きい」「一部の当局者は過度な景気悪化を警戒し、利上げ減速や来年早々の利上げ停止を求めている」と指摘。米金融政策の影響を受けやすい米2年債利回りが急低下し、全般ドル売りが強まった。市場では「政府・日銀による円買い介入が実施されたのではないか」との声も聞かれ、一時148.97円まで急速に値を下げた。

 ユーロドルは持ち直した。24時時点では0.9797ドルと22時時点(0.9758ドル)と比べて0.0039ドル程度のユーロ高水準だった。21時30分過ぎに一時0.9705ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。「米連邦準備理事会(FRB)は12月に利上げペース減速を議論」との報道をきっかけに米金利が急低下すると一転ドル売りが優勢となった。安く始まった米国株相場が持ち直したこともリスク・オンのドル売りを促し、23時過ぎに一時0.9817ドルと日通し高値を更新した。

 ユーロ円は頭が重かった。24時時点では147.02円と22時時点(147.80円)と比べて78銭程度のユーロ安水準。23時過ぎに一時148.40円と2014年12月以来の高値を付けたものの、そのあとは「政府・日銀による円買い介入が実施されたのでは」との声が聞かれる中、146.21円の本日安値まで急速に値を下げた。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:148.97円 - 151.95円
ユーロドル:0.9705ドル - 0.9817ドル
ユーロ円:146.21円 - 148.40円

(中村)
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