欧州マーケットダイジェスト・21日 株まちまち・ドル一転下落・円高
(21日終値:22日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.38円(21日15時時点比▲1.98円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=145.85円(▲1.12円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9829ドル(△0.0055ドル)
FTSE100種総合株価指数:6969.73(前営業日比△25.82)
ドイツ株式指数(DAX):12730.90(▲36.51)
10年物英国債利回り:4.054%(△0.141%)
10年物独国債利回り:2.417%(△0.013%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
9月英小売売上高(自動車燃料含む)
前月比 ▲1.4% ▲1.7%・改
前年比 ▲6.9% ▲5.6%・改
9月英小売売上高(自動車燃料除く)
前月比 ▲1.5% ▲1.7%・改
前年比 ▲6.2% ▲5.3%・改
10月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)▲27.6 ▲28.8
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は一転下落した。日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いがこの日も先行し、21時30分過ぎに一時151.95円と1990年7月以来32年ぶりの高値を更新した。米10年債利回りが一時4.3354%前後と2007年11月以来の高水準を記録したことも相場の支援材料となった。
ただ、NY勢が本格参入する時間帯に入ると一転売りが優勢に。米ウォールストリート・ジャーナルのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者は最新の投稿で「11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では通常の3倍にあたる0.75%の利上げを決め、12月に0.50%に利上げペースを落とすかどうかを議論する公算が大きい」「一部の当局者は過度な景気悪化を警戒し、利上げ減速や来年早々の利上げ停止を求めている」と指摘。米金利が急低下し、全般ドル売りが広がった。
23時30分頃からは円買いが活発化した。市場では「政府・日銀による円買い介入が実施されたのではないか」との声が聞かれ、一時146.23円まで急速に値を下げた。なお、日経新聞は関係者の話として「政府・日銀は為替介入に踏み切った」と報じている。
・ユーロドルは底堅い動き。米長期金利が15年ぶりの高水準を更新したことを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに一時0.9705ドルと日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。WSJ記事をきっかけに米連邦準備理事会(FRB)の利上げ減速観測が高まると、米金利が急低下し一転ドル売りが進んだ。一時は120ドル超下落したダウ平均が660ドル超上昇したこともリスク・オンのドル売りを促し、1時過ぎには0.9868ドルと日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時111.70まで低下した。
なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁はこの日、「利上げペースを緩める時期に近づいている可能性」などと発言。タカ派とみられていたデイリー氏の姿勢がハト派に傾いたこともドル売りを誘った。
・ユーロ円は23時過ぎに一時148.40円と2014年12月以来の高値を付けたものの、その後急落した。「政府・日銀が円買い介入に踏み切った」と伝わる中、全般円高が進んだ流れに沿って一時144.13円の本日安値まで急ピッチで値を下げた。
・ロンドン株式相場は続伸。英政治の不透明感を嫌気した売りが先行したものの、引けにかけては買いが優勢となり上げに転じた。安く始まった米国株が持ち直したことで英株にも買いが波及した。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株の上昇が目立ったほか、BPやシェルなどエネルギー株に買いが入った。
・フランクフルト株式相場は反落。時間外の米株価指数先物の下落や米長期金利の上昇などが投資家心理を冷やし、欧州株全般に売りが先行したものの、現物の米国株が大幅に上昇すると独株にも買いが波及し下げ幅を縮めた。個別ではアディダス(9.53%安)やプーマ(7.29%安)、ザランド(3.16%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。欧州中央銀行(ECB)の大幅利上げ観測が高まる中、独国債に売りが出た。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=148.38円(21日15時時点比▲1.98円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=145.85円(▲1.12円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9829ドル(△0.0055ドル)
FTSE100種総合株価指数:6969.73(前営業日比△25.82)
ドイツ株式指数(DAX):12730.90(▲36.51)
10年物英国債利回り:4.054%(△0.141%)
10年物独国債利回り:2.417%(△0.013%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
9月英小売売上高(自動車燃料含む)
前月比 ▲1.4% ▲1.7%・改
前年比 ▲6.9% ▲5.6%・改
9月英小売売上高(自動車燃料除く)
前月比 ▲1.5% ▲1.7%・改
前年比 ▲6.2% ▲5.3%・改
10月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)▲27.6 ▲28.8
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は一転下落した。日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いがこの日も先行し、21時30分過ぎに一時151.95円と1990年7月以来32年ぶりの高値を更新した。米10年債利回りが一時4.3354%前後と2007年11月以来の高水準を記録したことも相場の支援材料となった。
ただ、NY勢が本格参入する時間帯に入ると一転売りが優勢に。米ウォールストリート・ジャーナルのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者は最新の投稿で「11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では通常の3倍にあたる0.75%の利上げを決め、12月に0.50%に利上げペースを落とすかどうかを議論する公算が大きい」「一部の当局者は過度な景気悪化を警戒し、利上げ減速や来年早々の利上げ停止を求めている」と指摘。米金利が急低下し、全般ドル売りが広がった。
23時30分頃からは円買いが活発化した。市場では「政府・日銀による円買い介入が実施されたのではないか」との声が聞かれ、一時146.23円まで急速に値を下げた。なお、日経新聞は関係者の話として「政府・日銀は為替介入に踏み切った」と報じている。
・ユーロドルは底堅い動き。米長期金利が15年ぶりの高水準を更新したことを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに一時0.9705ドルと日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。WSJ記事をきっかけに米連邦準備理事会(FRB)の利上げ減速観測が高まると、米金利が急低下し一転ドル売りが進んだ。一時は120ドル超下落したダウ平均が660ドル超上昇したこともリスク・オンのドル売りを促し、1時過ぎには0.9868ドルと日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時111.70まで低下した。
なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁はこの日、「利上げペースを緩める時期に近づいている可能性」などと発言。タカ派とみられていたデイリー氏の姿勢がハト派に傾いたこともドル売りを誘った。
・ユーロ円は23時過ぎに一時148.40円と2014年12月以来の高値を付けたものの、その後急落した。「政府・日銀が円買い介入に踏み切った」と伝わる中、全般円高が進んだ流れに沿って一時144.13円の本日安値まで急ピッチで値を下げた。
・ロンドン株式相場は続伸。英政治の不透明感を嫌気した売りが先行したものの、引けにかけては買いが優勢となり上げに転じた。安く始まった米国株が持ち直したことで英株にも買いが波及した。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株の上昇が目立ったほか、BPやシェルなどエネルギー株に買いが入った。
・フランクフルト株式相場は反落。時間外の米株価指数先物の下落や米長期金利の上昇などが投資家心理を冷やし、欧州株全般に売りが先行したものの、現物の米国株が大幅に上昇すると独株にも買いが波及し下げ幅を縮めた。個別ではアディダス(9.53%安)やプーマ(7.29%安)、ザランド(3.16%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。欧州中央銀行(ECB)の大幅利上げ観測が高まる中、独国債に売りが出た。
(中村)