欧州マーケットダイジェスト・25日 株高・金利低下・ポンド高・ドル安

(25日終値:26日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=147.96円(25日15時時点比▲0.96円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=147.42円(△0.44円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9963ドル(△0.0094ドル)
FTSE100種総合株価指数:7013.48(前営業日比▲0.51)
ドイツ株式指数(DAX):13052.96(△121.51)
10年物英国債利回り:3.637%(▲0.109%)
10年物独国債利回り:2.170%(▲0.160%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)       <発表値>    <前回発表値>
10月独Ifo企業景況感指数       84.3      84.4・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ポンドドルは大幅高。英国でスナク元財務相が新首相に就任し、「経済の安定と信頼を最優先する」との考えを示すと、財政運営の安定を期待した買いが優勢となった。米長期金利の低下に伴うポンド買い・ドル売りも入り、一時1.1499ドルまで値を上げた。ポンド円も一時169.95円、ユーロポンドも0.8665ポンドまでポンド高に振れた。

・ユーロドルはしっかり。10月独Ifo企業景況感指数が84.3と予想の83.3を上回ったことが分かると、ユーロ買い・ドル売りが先行。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの観測も引き続きユーロ買い・ドル売りを誘った。NYの取引時間帯に入ると、米長期金利の低下に伴うドル売りが活発化し、一時0.9977ドルと日通し高値を更新した。ただ、1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)に乗せることは出来なかった。

・ドル円は軟調。米利上げ減速観測が高まる中、米10年債利回りが一時4.05%台まで急低下すると全般ドル売りが先行。この日発表の8月米ケース・シラー住宅価格指数や10月米消費者信頼感指数、10月米リッチモンド連銀製造業景気指数など米経済指標が軒並み予想を下回ったことが分かるとドル売りが加速した。24時30分過ぎには一時147.52円と本日安値を更新した。

・ユーロ円は底堅い動き。21時30分前に一時146.64円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。2時前には一時147.46円と日通し高値を更新した。ドル円の下落につれた売りが出た半面、ユーロドルの上昇につれた買いが入った。欧米株価の上昇に伴うリスク・オンの円売り・ユーロ買いも出た。

・ロンドン株式相場はほぼ横ばい。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが先行したものの、引けにかけては買い戻しが進んだ。スナク新政権発足に伴い財政運営の安定を期待した買いも入った。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株の上昇が目立った半面、BPやシェルなどエネルギー株の下げが目立った。個別では四半期決算で大幅減益を発表したHSBCが6.7%超の急落となった。

・フランクフルト株式相場は続伸。時間外のダウ先物の下落を受けて売りが先行したものの、現物の米国株が上昇すると独株にも買いが波及し上げに転じた。個別ではザランド(6.63%高)やSAP(6.47%高)、プーマ(4.84%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。欧州の天然ガス価格が下落基調になる中、インフレ圧力の緩和を期待した買いが入った。

(中村)
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