ニューヨーク外国為替市場概況・26日 ドル円、続落

 26日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は146.37円と前営業日NY終値(147.93円)と比べて1円56銭程度のドル安水準だった。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの観測が高まる中、米10年債利回りが節目の4%を下回り3.99%台まで低下すると全般ドル売りが先行。1時30分過ぎに一時146.23円と日通し安値を更新した。市場では「カナダ中銀(BOC)の決定を受けて米利上げ減速観測がさらに高まった」との指摘があった。
 なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時109.63と9月20日以来の安値を付けた。

 BOCはこの日、政策金利を現行の3.25%から3.75%に引き上げた。利上げ幅は0.50%と予想の0.75%を下回り、前回の0.75%から縮小した。声明では「インフレは依然として高く、広範囲に及んでいる」としながらも、「経済が減速し、供給の混乱が緩和されるにつれて、インフレは低下すると予想」「インフレ抑制を目的とした引き締め的な政策が世界の経済活動の重しになっている」と指摘した。また、マックレムBOC総裁は会見で「BOCは金融引き締め終了に近づきつつある」などと発言。市場ではFRBも年内に利上げペースを緩めるとの見方が広がった。
 カナダドルは対米ドルで一時1.3651カナダドル、対円で107.36円まで売られる場面があった。

 ユーロドルは5日続伸。終値は1.0081ドルと前営業日NY終値(0.9966ドル)と比べて0.0115ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢となり、一時1.0089ドルと9月13日以来の高値を付けた。明日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にポジション調整目的のユーロ買いも入った。

 ユーロ円は小幅ながら3日続伸。終値は147.56円と前営業日NY終値(147.41円)と比べて15銭程度のユーロ高水準。ドル円の下落につれた売りが出て、23時30分前に一時146.96円と本日安値を付けたものの、ユーロドルの上昇につれた買いが入ると147円台半ばまで持ち直した。

本日の参考レンジ
ドル円:146.23円 - 148.41円
ユーロドル:0.9944ドル - 1.0089ドル
ユーロ円:146.96円 - 147.72円

(中村)
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