ニューヨーク外国為替市場概況・25日 ドル円、反落

 25日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は147.93円と前営業日NY終値(148.91円)と比べて98銭程度のドル安水準だった。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの観測が高まる中、米10年債利回りが一時4.05%台まで急低下すると全般ドル売りが先行。8月米ケース・シラー住宅価格指数や10月米消費者信頼感指数、10月米リッチモンド連銀製造業景気指数など、この日発表の米経済指標が軒並み予想を下回ったこともドル売りを促し、24時30分過ぎには一時147.52円と日通し安値を更新した。その後の戻りも148.15円付近にとどまった。
 なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時110.76と約3週間ぶりの低水準を付けた。

 ユーロドルは4日続伸。終値は0.9966ドルと前営業日NY終値(0.9874ドル)と比べて0.0092ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間発表の10月独Ifo企業景況感指数が予想を上回ったことでユーロ買い・ドル売りが先行。米利上げ減速観測が高まる中、米長期金利の低下に伴うドル売りも優勢となり、一時0.9977ドルと日通し高値を更新した。ただ、1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)に乗せることは出来ず、NY午後に入ると0.9960ドルを挟んだもみ合いに終始した。

 ユーロ円は小幅続伸。終値は147.41円と前営業日NY終値(147.11円)と比べて30銭程度のユーロ高水準。ドル円の下落につれた売りが出て21時30分前に一時146.64円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ユーロドルの上昇につれた買いが入り、一時147.49円と日通し高値を更新した。米国株相場の上昇に伴うリスク・オンの円売り・ユーロ買いも出た。

 ポンドは全面高。英国でスナク元財務相が新首相に就任し、「経済の安定と政治への信頼感を取り戻す」と確約したほか、組閣では債券市場の沈静化に貢献したハント財務相を再任。英財政運営の安定を期待したポンド買いが優勢となった。ポンドドルは一時1.1499ドル、ポンド円は169.95円まで値を上げたほか、ユーロポンドは0.8665ポンドまでポンド高に振れた。

本日の参考レンジ
ドル円:147.52円 - 149.10円
ユーロドル:0.9849ドル - 0.9977ドル
ユーロ円:146.64円 - 147.49円

(中村)
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