欧州マーケットダイジェスト・7日 金利上昇・ドル安・ポンド高

(7日終値:8日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=146.51円(7日15時時点比▲0.64円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=146.84円(△0.51円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0022ドル(△0.0078ドル)
FTSE100種総合株価指数:7299.99(前営業日比▲34.85)
ドイツ株式指数(DAX):13533.52(△73.67)
10年物英国債利回り:3.638%(△0.101%)
10年物独国債利回り:2.343%(△0.048%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
10月スイス失業率           1.9%       1.9%
9月独鉱工業生産
前月比                0.6%     ▲1.2%・改
前年比                2.6%      1.6%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ポンドは全面高。対ドルでは一時1.1519ドル、対ユーロでは0.8701ポンド、対円では168.77円まで値を上げた。市場では「英国債利回りの上昇を手がかりにポンド買いが優勢となった」との声が聞かれた。

・ユーロドルは堅調。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの観測を背景に、ユーロ買い・ドル売りが進むと一時1.0027ドルまで値を上げた。ビルロワドガロー仏中銀総裁はこの日、「インフレが明らかにピークに達していない限り、利上げを停止すべきではない」などと発言。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続が改めて意識されて、ユーロ買い・ドル売りを誘った面もある。

・ドル円は頭が重かった。ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いが先行すると一時147.57円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。ユーロやポンドに対してドル売りが進むと、円に対してもドル売りが出て一時146.09円と日通し安値を更新した。市場では「8日投開票の米中間選挙や10日発表の10月米消費者物価指数(CPI)など、米重要イベントを前に持ち高調整目的のドル売りが出た」との指摘もあった。

・ユーロ円は底堅い動き。欧州序盤に一時146.79円まで値を上げたあとは146.04円付近まで下押ししたものの、2時30分過ぎには146.91円と本日高値を付けた。ユーロドルの上昇につれた買いが入ったほか、米国株高に伴う円売り・ユーロ買いが出た。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反落。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利食い売りなどが出たものの、大きな方向感は出なかった。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値を下げた。半面、ランド・セキュリティーズ・グループやブリティッシュ・ランドなど不動産株に買いが入った。

・フランクフルト株式相場は続伸。前週末の米国株高や本日のアジア株高の流れを引き継いで買いが優勢となった。個別ではコベストロ(3.20%高)やフォルクスワーゲン(2.46%高)、インフィニオン・テクノロジーズ(2.17%高)などの上げが目立った。

・欧州債券相場は下落。ECBの利上げ継続が改めて意識されて、独国債に売りが出た。

(中村)
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