欧州マーケットダイジェスト・8日 株高・金利低下・ドル安

(8日終値:9日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=145.53円(8日15時時点比▲1.22円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=146.81円(△0.12円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0068ドル(△0.0073ドル)
FTSE100種総合株価指数:7306.14(前営業日比△6.15)
ドイツ株式指数(DAX):13688.75(△155.23)
10年物英国債利回り:3.552%(▲0.086%)
10年物独国債利回り:2.281%(▲0.062%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
9月仏貿易収支       174.87億ユーロの赤字 152.98億ユーロの赤字・改
9月仏経常収支         73億ユーロの赤字  59億ユーロの赤字・改
9月ユーロ圏小売売上高
前月比                0.4%      0.0%・改
前年比                ▲0.6%    ▲1.4%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは堅調。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの観測が高まる中、米10年債利回りが4.13%台まで低下すると全般ドル売りが優勢となった。アジア時間の高値1.0031ドルを上抜けると一時1.0094ドルまで上値を伸ばした。市場では「本日投開票の米中間選挙や10日発表の10月米消費者物価指数(CPI)など、米重要イベントを前に持ち高調整目的のドル売りが出た」との声も聞かれた。

・ドル円は軟調。FRBが利上げペースを減速するとの観測が高まる中、米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが先行。前日の安値146.09円を下抜けると一時145.31円と10月27日以来の安値を付けた。ダウ平均が一時520ドル超上昇するなど、米国株相場が堅調に推移したこともリスク・オンのドル売りを誘った。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時109.37と9月20日以来の低水準を付けた。

・豪ドルは堅調。全般米ドル安が進む中、金や銀、プラチナなどコモディティ価格が大幅に上昇すると、資源国通貨とされる豪ドルに買いが集まった。対米ドルでは一時0.6551米ドル、対円では95.20円、対ユーロでは1.5398豪ドルまで値を上げた。

・ユーロ円は下値が堅かった。ドル円の下落につれた売りが出て一時145.99円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ユーロドルの上昇につれた買いが入ったほか、米国株高に伴う円売り・ユーロ買いが出て146.80円付近まで持ち直した。

・ロンドン株式相場は小反発。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利食い売りなどが先行したものの、米国株相場が上昇すると英株にも買いが波及し上げに転じた。ナショナルグリッドやSSEなど公共事業関連の銘柄が買われたほか、ハルマやセイジ・グループ、アヴィバ・グループなど情報技術セクターの上昇が目立った。半面、原油安を背景にBPやシェルなどエネルギー株は売られた。

・フランクフルト株式相場は3日続伸。中国株の下落などを受けて小安く始まったものの、売り一巡後は底堅く推移した。米国株相場が上昇したことで独株にも買いが波及した。個別ではインフィニオン・テクノロジーズ(7.07%高)やザルトリウス(6.27%高)、キアゲン(5.28%高)などの上げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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