欧州マーケットダイジェスト・10日 株高・金利低下・ドル全面安

(10日終値:11日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=142.08円(10日15時時点比▲4.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.12円(▲2.52円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0143ドル(△0.0109ドル)
FTSE100種総合株価指数:7375.34(前営業日比△79.09)
ドイツ株式指数(DAX):14146.09(△479.77)
10年物英国債利回り:3.292%(▲0.165%)
10年物独国債利回り:2.009%(▲0.163%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
10月ノルウェー消費者物価指数(CPI)
前月比                0.3%       1.4%
前年比                7.5%       6.9%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は大幅安。米重要指標の発表を控えてしばらくは146円台前半から半ばでのもみ合いが続いていたが、10月米消費者物価指数(CPI)の下振れをきっかけに急落した。1時過ぎに一時141.47円と9月22日以来の安値を更新した。
 注目の10月米CPIは前月比0.4%/前年比7.7%と予想の前月比0.6%/前年比8.0%を下回った。エネルギーと食品を除くコア指数も前月比0.3%/前年比6.3%と予想の前月比0.5%/前年比6.5%を下回り、米10年債利回りは4.10%台から一時3.82%台まで急低下した。

・ユーロドルは底堅い動き。米重要指標の発表を控えて持ち高調整目的のユーロ売り・ドル買いが先行すると、20時過ぎに一時0.9936ドルと日通し安値を付けた。ウクライナ情勢を巡る懸念も引き続き相場の重しとなった。
 ただNYの取引時間帯に入り、10月米CPIが予想を下回ったことが分かると米長期金利の低下とともにドル売りが進行。1時前に一時1.0185ドルと9月13日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスも一時108.19と9月13日以来の低水準を付けた。

・ユーロ円は軟調だった。ユーロドルの上昇につれた買いが入った半面、ドル円の下落につれた売りが出たため一時143.99円と日通し安値を付けた。

・ロンドン株式相場は反発。米重要指標を控えてしばらくはもみ合いの展開が続いていたが、米指標をきっかけに米国株が急伸すると英株にも買いが波及した。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値を上げたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株に買いが集まった。半面、BPやシェルなどエネルギー株は値を下げた。

・フランクフルト株式相場は反発。10月米CPIの下振れをきっかけに米国株が急伸すると独株にも買いが波及した。個別ではザランド(13.75%高)やシーメンス・エナジー(8.15%高)、ザルトリウス(7.95%高)などの上昇が目立ち、ドイツテレコム(1.53%安)などを除く37銘柄が上昇した。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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