ニューヨーク外国為替市場概況・11日 ドル円、続落

 11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は138.81円と前営業日NY終値(140.98円)と比べて2円17銭程度のドル安水準だった。前日の10月米消費者物価指数(CPI)の下振れを受けて、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの見方が強まる中、この日もドル売りが続いた。11月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が54.7と予想の59.5を下回ったことも相場の重しとなり、5時前には一時138.47円と8月31日以来の安値を付けた。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0347ドルと前営業日NY終値(1.0209ドル)と比べて0.0138ドル程度のユーロ高水準だった。米インフレ指標の下振れや米消費者信頼感の悪化で米利上げ減速観測が強まると、ドル売りがさらに進んだ。4時30分過ぎに一時1.0364ドルと8月11日以来3カ月ぶりの高値を付けた。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.28と8月15日以来の低水準を付けた。

 ユーロ円は4日続落。終値は143.61円と前営業日NY終値(143.91円)と比べて30銭程度のユーロ安水準。欧州序盤に一時142.57円と日通し安値を付けたものの、NY市場では143円台半ばでのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

 代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは軟調だった。対ドルでは一時1万6375ドル前後、対円では230万円台まで値を下げた。「仮想通貨交換業の米FTXトレーディングが米連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請した」と伝わると売りが広がった。

本日の参考レンジ
ドル円:138.47円 - 142.48円
ユーロドル:1.0163ドル - 1.0364ドル
ユーロ円:142.57円 - 145.03円

(中村)
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