株式明日の戦略-28000円近辺で足踏みが続く、あすも休場を前に様子見か

 21日の日経平均は3日ぶり反発。終値は45円高の27944円。

 東証プライムの売買代金は概算で2兆4500億円。業種別では海運、卸売、鉄鋼などが上昇した一方、鉱業、その他製品、パルプ・紙などが下落した。前期の見通しを引き上げたCINC<4378.T>が急騰。半面、今期の見通しを引き上げたデ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576.T>は、買いが先行したものの場中の動きは弱く、7%安と大きく崩れた。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1226/値下がり534。マイクロ波化学がリリースを材料に10%近い上昇。ストップ高をつける場面もあり、売買代金はレーザーテック、ソフトバンクGに次いで全市場で3位と注目を一手に集めた。ウォーレン・バフェット氏による買い増しが判明したことで、三菱商事や住友商事など5大商社が上昇。先週金曜引け後に決算発表が多かった保険株では、自己株取得の発表があった東京海上が大幅高となった。月次を材料にスミダコーポが急伸。前期の利益は計画を下振れたものの、SBCメディカルグループとの業務提携が好感されたWaqooがストップ高比例配分となった。

 一方、下方修正を発表したSOMPOが8%安。原油安を受けてINPEXが売りに押された。新株予約権の発行を発表したモダリスが15%近い下落。ヤーマンやミクニなど、先週、材料があって跳ねた銘柄が利益確定売りに押された。自己株取得を終了したと発表したLIFULLが、直近で強く買われていた反動もあって値幅を伴った下げとなった。

 日経平均は3営業日連続で場中に28000円を上回りながら、終値では28000円を下回った。28000円台には乗せるものの、28100円台には乗せられないという動きが続いている。一方、プライムでは値上がりが値下がりの倍以上あり、指数の上値が重いことが個別を売る材料にはなっていない。売買代金上位銘柄を見ても、理由がないのに大きく下げている銘柄は少ない。手掛けづらさはあるものの弱くはなく、次の上昇に備えてそのきっかけを待っているようでもある。東京市場はあすは休場前。今晩の米国株がよほど強い上昇とならない限りは、28000円より上を積極的に買っていくような動きは期待しづらい。しかし、休場を嫌った売りも抑制される可能性が高く、下値も堅いだろう。
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