株式明日の戦略―自動車株の上昇が好印象、28000円を上回り先高期待が高まる

 22日の日経平均は続伸。終値は170円高の28115円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1467/値下がり325。トヨタが全市場の売買代金3位と商いを集めて2%を超える上昇。マツダと電動駆動ユニット開発などで協業すると発表した今仙電機が、後場に買いを集めてストップ高となった。省エネ暖房の生産拠点を欧州に新設すると報じられたパナソニックHDが大幅高。電気料金の値上げ申請観測を材料に東電HDなど電力株に資金が向かった。あすのFOMC議事録公表が意識されたか三菱UFJなど銀行株に強い動きが見られており、三井住友が年初来高値を更新した。

 一方、指数寄与度の大きいファーストリテイリングとソフトバンクGが逆行安。アドバンテスト、村田製作所、SCREENなど半導体・ハイテク関連に下落銘柄が多かった。住友鉱山や三井金属など非鉄の一角が軟調。直近で値幅が出た銘柄が利益確定売りに押されており、バンクオブイノベーションが全市場の売買代金トップ10入りする大商いとなって、大幅高から大幅安へと乱高下。マイクロ波化学は売りが殺到してストップ安となった。

 本日、グロースに新規上場したバイオベンチャーのティムスは、高い初値をつけたものの、寄った後は売りに押されてストップ安で終えた。

 東京市場はあす23日が休場。米国では23日に11月開催のFOMC議事録が公表されるが、これに対する警戒が高まることなく、日経平均は3桁の上昇となった。自動車株の動きが良かったが、このことは日本株の先高期待を高める材料になったと思われる。今の株式市場のリスクは、米国の長期金利が大きく上昇すること。ただ、その場合には為替市場ではドル高(円安)が進むと見込まれる。円安が進んだ際に国内の輸出関連株が素直に買われるのであれば、日本株が総売り状態となるリスクが大きく低下する。

 プライムの値上がり・値下がり数を見ると、15日から6営業日連続で値上がりが値下がりを上回っている。うち、きょうを含む4営業日では値上がり銘柄数が1000を超えている。この間の日経平均は4勝2敗だが、TOPIXが5勝1敗かつ、1敗もほぼ横ばいで、今の日本株は結構強い。日経平均は28000円より上が重い状況を脱出しており、休場明けも良好な地合いが継続する可能性が高い。
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