欧州マーケットダイジェスト・23日 株高・金利低下・ドル安・円高

(23日終値:24日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=139.84円(23日15時時点比▲1.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.92円(▲1.05円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0363ドル(△0.0036ドル)
FTSE100種総合株価指数:7465.24(前営業日比△12.40)
ドイツ株式指数(DAX):14427.59(△5.24)
10年物英国債利回り:3.011%(▲0.126%)
10年物独国債利回り:1.930%(▲0.048%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
11月仏製造業PMI速報値        49.1        47.2
11月仏サービス部門PMI速報値     49.4        51.7
11月独製造業PMI速報値        46.7        45.1
11月独サービス部門PMI速報値     46.4        46.5
11月ユーロ圏製造業PMI速報値     47.3        46.4
11月ユーロ圏サービス部門PMI速報値  48.6        48.6
11月英製造業PMI速報値        46.2        46.2
11月英サービス部門PMI速報値     48.8        48.8

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。19時30分前に一時141.61円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後は売りが優勢となった。この日発表の前週分の米新規失業保険申請件数や11月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想より弱い結果となったことを手掛かりに米長期金利が低下すると全般ドル売りが活発化。一目均衡表雲の下限140.83円や節目の140.00円など重要なサポートを下抜けたことで売りが強まると、一時139.57円まで下げ幅を広げた。

・ユーロドルは底堅い動き。米10年債利回りが3.79%台まで上昇した場面ではユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.0297ドルと日通し安値を付けた。
 ただNYの取引時間帯に入り、低調な米経済指標が相次いだことをきっかけに米10年債利回りが3.69%台まで低下すると全般ドル売りが優勢に。1時前には一時1.0384ドルと日通し高値を更新した。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.23まで低下した。

・ポンドドルはしっかり。11月英製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことで、投資家心理が改善しポンド買いが優勢となった。NY市場に入るとドル安の様相が強まり、一時1.2081ドルまで上値を伸ばした。

・ユーロ円は軟調だった。日本時間夕刻に一時146.14円と本日高値を付けたものの、ドル円の下落につれた売りが強まると一転下落した。2時前には一時144.64円の本日安値を更新した。

・ロンドン株式相場は小幅ながら続伸。11月英製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことで、投資家心理が改善し買いが入った。ただ、前日に大幅高となった反動で、利益確定目的の売りも出やすく上値は限定的だった。アングロ・アメリカンやグレンコアなど素材株が買われたほか、HSBCやバークレイズなど金融株の一角に買いが入った。半面、原油安を背景にBPやシェルなどエネルギー株は売られた。

・フランクフルト株式相場は小幅ながら続伸。11月独製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことで買いが入ったものの、利食い売りなども出やすく上値は重かった。個別ではシーメンス・エナジー(2.68%高)やフレゼニウス(2.19%高)、ザランド(1.50%高)などの上昇が目立った。半面、シーメンス・ヘルシニアーズ(2.27%安)やフォルクスワーゲン(1.87%安)などが売られた。

・欧州債券相場は上昇。欧州中央銀行(ECB)が利上げ幅を縮小するとの観測を背景に独国債に買いが入った。市場では「来年には利上げを停止できるとの見方が広がっている」との声が聞かれた。

(中村)
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