株式明日の戦略―米金利低下を好感して大幅高、TOPIXは1月高値が射程圏に

 24日の日経平均は大幅に3日続伸。終値は267円高の28383円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1534/値下がり248。米長期金利の低下やSOX指数の上昇を手掛かりにレーザーテックや東京エレクトロンなど半導体株が大幅高。三菱UFJや三井住友など銀行株は、米金利低下をネガティブ視することなく商いを伴って強い動きを見せた。海運株が買いを集めており、日本郵船が6%を超える上昇。サッカーワールドカップで日本がドイツに勝利したことを材料に、サイバーエージェント、ハブ、ミズノなどが関連銘柄として人気化した。

 一方、米金利低下に伴う円安一服を受けて、トヨタ、マツダ、三菱自など自動車株が軒並み安。ブリヂストンや横浜ゴムなどタイヤ株も軟調となった。原油安が嫌気されてENEOSやコスモエネルギーが下落。リスクオンムードが強まる中、NTTやKDDIなど通信株は物色の蚊帳の外に置かれた。新株予約権を発行すると発表したカルナバイオサイエンスは、場中に値が付かずストップ安比例配分となった。

 日経平均は大幅高。11月開催のFOMC議事録では多くの参加者が利上げ減速を支持していたことが明らかとなった。12月のFOMCでは0.75%の利上げはないことがほぼ確実という状況。12月に出てくる米国の雇用統計や消費者物価指数が米国株の急落を引き起こすリスクが大きく低下した。当面は売りから入るリスクが強く意識されることで、下げづらい地合いが続くと見込まれる。本日の米国は感謝祭で休場のため、あすは材料難となる。きょうの日経平均は開始早々に28500円を上回った後はダレており、28500円より上が重い場合には目先の利益を確定する売りが強めに出る展開も想定される。ただし、そういった理由での押し目は買い場となるだろう。2000p台を回復して上昇に弾みがついてきたTOPIX(24日終値:2018.80p)が、今年1月につけた高値(取引時間中は2042.00p、終値ベースでは2039.27p)を超えられるかが大きな注目点となる。
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。