欧州マーケットダイジェスト・28日 株安・金利上昇・ユーロ上値重い

(28日終値:29日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=138.78円(28日15時時点比△0.42円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=143.92円(△0.71円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0369ドル(△0.0018ドル)
FTSE100種総合株価指数:7474.02(前営業日比▲12.65)
ドイツ株式指数(DAX):14383.36(▲158.02)
10年物英国債利回り:3.126%(△0.004%)
10年物独国債利回り:1.992%(△0.018%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。米10年債利回りが時間外取引で3.61%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。18時前に一時137.50円と日通し安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。米10年債利回りが上昇に転じたことで円売り・ドル買いが出たほか、米連邦準備理事会(FRB)高官らのタカ派的な発言が相場を下支えした。
 なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「中銀はインフレ抑制のため一段の行動を取る必要」「追加利上げは経済のバランス回復に役立つ」などと述べたほか、ブラード米セントルイス連銀総裁は「市場はFOMCがより積極的になる可能性があるリスクを過小評価」「2024年に入っても利上げを継続する必要も」などと語った。

・ユーロドルは上値が重かった。米長期金利の低下をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行。20時30分過ぎに一時1.0497ドルと6月29日以来約5カ月ぶりの高値を付けた。
 ただ、1.05ドルの大台乗せに失敗すると失速した。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て一時1.0367ドル付近まで押し戻された。
 なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は「決定は会合ごとの評価に従う。データ次第」「インフレがピークを付けていたとしたら驚き」「追加利上げを予想」などと述べた。

・ユーロ円は方向感に乏しい展開。15時過ぎに一時143.05円まで売られたものの、23時前には145.01円まで上昇した。ただ、前週末の高値145.15円が目先レジスタンスとして意識されると143.96円付近まで上げ幅を縮めた。

・ロンドン株式相場は5日ぶりに反落。前週末までに4日続伸したあとだけに、目先の利益を確定する目的の売りが出た。中国の「ゼロコロナ」政策を巡る情勢不安も相場の重荷となった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株に売りが出た。

・フランクフルト株式相場は反落。中国で新型コロナウイルス感染拡大が続く中、行動規制継続による同国景気の悪化が懸念されて、アジア株相場が下落。独株にも売りが波及した。個別ではブレンターク(9.65%安)やエアバス(5.67%安)、インフィニオン・テクノロジーズ(3.04%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。


(中村)
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