欧州マーケットダイジェスト・6日 株安・金利低下・ユーロ上値重い

(6日終値:7日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=136.83円(6日15時時点比▲0.13円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=143.43円(▲0.30円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0481ドル(▲0.0012ドル)
FTSE100種総合株価指数:7521.39(前営業日比▲46.15)
ドイツ株式指数(DAX):14343.19(▲104.42)
10年物英国債利回り:3.076%(▲0.028%)
10年物独国債利回り:1.800%(▲0.080%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
10月独製造業新規受注
前月比                0.8%     ▲2.9%・改
前年比                ▲3.2%     ▲9.8%・改
11月英建設業購買担当者景気指数(PMI) 50.4       53.2

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは上値が重かった。欧州中央銀行(ECB)が利上げを継続するとの見方が根強い中、10月独製造業新規受注が予想を上回ったことでユーロ買い・ドル売りが先行。米10年債利回りが3.53%台まで低下したことも相場の支援材料となり、一時1.0533ドルまで値を上げた。
 ただ、前日に付けた6月28日以来の高値1.0595ドルがレジスタンスとして働くと上値が重くなった。前週末発表の11月米雇用統計に続き、前日発表の11月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ長期化観測も意識された。3時過ぎには1.0477ドル付近まで下押しした。

・ドル円は方向感に乏しい展開だった。FRBによる金融引き締めの長期化が改めて意識される中、欧州序盤に一時137.43円まで値を上げたものの、その後失速した。米長期金利の低下に伴う売りが出ると一時135.97円と日通し安値を更新した。ただ、NY勢が本格参入する時間帯に入ると買い戻しが進み、136.89円付近まで持ち直した。

・ポンドは底堅い動き。市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだポンド買いのフローが観測された」との声が聞かれ、対ドルでは一時1.2269ドル、対ユーロでは0.8576ポンドまでポンド高に振れた。対円ではしばらく166円台半ばでのもみ合いが続いていたが、ロンドン・フィキシングにかけては167.26円付近まで値を上げた。

・ユーロ円は日本時間夕刻に一時144.00円と日通し高値を付けたものの、その後失速。21時30分前には143.10円と日通し安値を付けた。NY市場に入ると、ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

・ロンドン株式相場は反落。欧米中銀の積極的な金融引き締めが長期化するとの警戒感から、投資家がリスク回避姿勢を強めると株売りが広がった。原油先物価格の下落を背景に、BPやシェルなどエネルギー株の下げが目立った。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株も売られた。

・フランクフルト株式相場は続落。FRBの利上げ長期化観測に加えて、ECBも利上げを継続するとの見方が強く、株売りにつながった。個別ではフレゼニウス・メディカル・ケア(3.68%安)やシーメンス・ヘルシニアーズ(3.24%安)、ザルトリウス(3.18%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。株安を受けた。

(中村)
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