株式明日の戦略-米株高を追い風に25日線を突破、米CPIに市場の注目が集まる

 13日の日経平均は反発。終値は112円高の27954円。米

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1075/値下がり658。日本郵船や川崎汽船など海運株が強い上昇。証券会社が目標株価を引き上げた武田が全市場の売買代金トップ10入りする大商いで年初来高値を更新した。東邦チタニウムもリポートを材料に商いを集めて3%を超える上昇。日本電産の完全子会社となることが決まったニデックオーケーケーや、株主優待制度の導入を発表した明和地所が大幅高となった。1Qの好内容が確認でき、併せて株式分割や自己株取得も発表したラクスルがストップ高まで買い進まれた。

 一方、米長期金利が上昇したことから、TDK、日本電産、太陽誘電などが軟調。バンクオブイノベーション、ANYCOLOR、ウェルプレイド・ライゼストなど、足元で下り坂となっている銘柄に対する売り圧力が強まった。原油価格上昇で燃料高が意識され、東電HDや中国電力など電力株が下落した。くら寿司は今期の見通しが市場の期待に届かず大幅安。MonotaROは月次を材料に7%を超える下落となった。

 本日、グロースに新規上場したproperty technologiesは、高い初値をつけたものの、終値は初値を大きく下回った。

 日経平均は反発。意外にも米消費者物価指数(CPI)を前に米国株に非常に強い動きが見られたことから、28000円台に乗せる場面もあった。場中は伸び悩んだものの、水準を切り上げた分、終値(27954円)では25日線(27946円、13日時点)を上回っており、日本株に良い流れが来ている。 

 ここからは、米11月CPI、FOMC結果発表、ECB理事会など、連日で重要な指標やイベントを消化する。米国株も日々の振れ幅が大きくなりそうで、落ち着いた行動を心掛けたい。本日出てくる米CPIに関しては、市場予想を上回る強い内容となった場合には、米国の金融引き締め長期化が意識される。その場合、米国株は本日大きく下げなかったとしても、どこかでは調整が入るとみておいた方が良い。逆に市場予想を下回る内容であれば、米国株には買い戻しが入りやすくなる。その場合、そこから先のイベントに関して、株式市場が良いとこ取りで動いていくような展開も期待できる。株式市場だけでなく、債券市場や為替市場もボラティリティが高まると予想される。年末株高が見られるかという点では、米国の長期金利上昇が抑制されるかという点に注意を払っておきたい。
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