欧州マーケットダイジェスト・13日 株高・ドル安・円高

(13日終値:14日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=135.32円(13日15時時点比▲2.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=143.63円(▲1.50円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0614ドル(△0.0063ドル)
FTSE100種総合株価指数:7502.89(前営業日比△56.92)
ドイツ株式指数(DAX):14497.89(△191.26)
10年物英国債利回り:3.301%(△0.100%)
10年物独国債利回り:1.925%(▲0.014%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
11月独消費者物価指数(CPI)改定値
前月比                ▲0.5%     ▲0.5%
前年比                10.0%      10.0%
11月英雇用統計
失業率                3.9%       3.9%
失業保険申請件数          3.05万件   ▲0.64万件・改
8-10月英失業率(ILO方式)      3.7%       3.6%
12月独ZEW景況感指数         ▲23.3      ▲36.7
12月ユーロ圏ZEW景況感指数      ▲23.6      ▲38.7

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は急落。注目の11月米消費者物価指数(CPI)の発表を控えてしばらくは137円台半ばでのもみ合いが続いていたが、結果が伝わると大幅に下落した。米労働省が発表した11月米CPIは前年比で7.1%上昇と10月の7.7%から鈍化し、2021年12月以降で最小となった。伸び率は2カ月連続で市場予想を下回り、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが鈍化するとの観測が強まった。全般ドル売りが優勢になると、一時134.66円と5日以来の安値を付けた。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.59と6月16日以来約半年ぶりの低水準を付けた。

・ユーロドルは上昇。11月米CPIの下振れをきっかけに全般ドル売りが優勢になると、一時1.0673ドルと6月9日以来約半年ぶりの高値を付けた。市場では「明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表に注目が集まる中、米国のインフレがピークアウトしつつあるとの見方が広がった」との声が聞かれた。
 なお、12月独ZEW景況感指数は▲23.3と前月から改善し、予想の▲26.4よりも強い結果となったが、相場の反応は限定的だった。

・ユーロ円は頭が重かった。ユーロドルの上昇につれた買いが入った一方、ドル円の下落につれた売りが優勢となったため、一時143.53円と日通し安値を付けた。

・ロンドン株式相場は反発。前日の米株高や本日の日本株高を受けて買いが先行。11月米CPIの下振れで時間外のダウ先物が急伸すると英株にも買いが波及し、上げ幅を広げた。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われたほか、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は反発。前日の米株高や本日の日本株高が相場の支援材料となった。11月米CPIの下振れで時間外のダウ先物が急伸すると独株にも買いが波及し、上げ幅を広げた。個別ではザランド(6.33%高)やアディダス(5.53%高)、ボノビア(5.07%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。

(中村)
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