ニューヨーク外国為替市場概況・16日 ドル円、反落

 16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は136.60円と前営業日NY終値(137.78円)と比べて1円18銭程度のドル安水準だった。しばらくは137円台前半でのもみ合いが続いていたが、12月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を下回ったことが分かると円買い・ドル売りが優勢となった。3時30分過ぎには一時136.30円と日通し安値を付けた。一時は3.55%台まで上昇していた米10年債利回りが3.46%台まで上昇幅を縮めたことも相場の重し。
 なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁はこの日、「米連邦準備理事会(FRB)はインフレを2%に戻すために必要な行動を取る」「政策金利は14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で示した政策金利見通し(ドットプロット)よりも高くなる可能性がある」と述べたほか、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「物価安定の目標には程遠い」「政策金利がピークに達した後、まずは11カ月間据え置くことが妥当。必要ならより長く維持する用意がある」などと語った。

 ユーロドルは続落。終値は1.0586ドルと前営業日NY終値(1.0628ドル)と比べて0.0042ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)の積極的な金融引き締めがユーロ圏景気の悪化につながるとの懸念から、ユーロを売る動きが広がった。欧米株価の下落を背景にリスク・オフのドル買いが入ると、6時30分過ぎに一時1.0585ドルと日通し安値を更新した。

 ユーロ円は3営業日ぶりに反落。終値は144.83円と前営業日NY終値(146.43円)と比べて1円60銭程度のユーロ安水準。欧米中銀の積極的な金融引き締めが長期化するとの警戒感から世界的な景気後退懸念が強まった。ダウ平均が一時540ドル超下落するとリスク回避目的の円買い・ユーロ売りが強まり、6時30分過ぎに一時144.62円と日通し安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:136.30円 - 137.89円
ユーロドル:1.0585ドル - 1.0663ドル
ユーロ円:144.62円 - 146.60円

(中村)
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