NY為替見通し=2022年取引最終日、ロンドンフィキシングの動きには要警戒

 通常の取引最終日は、ドル円が東京時間ではそれなりに動くものの、欧米時間では値動きが限られる。しかしながら、今年のドル円相場を象徴しているように年末もボラタイルな動きで、本日も欧州入り後にドル円は下げ幅を広げ、すでに日通し高値から1円50銭超も下落している。(昨年は東京が休場だった31日が取引最終日だったこともあり、1日を通してのレンジは僅か19銭で終わった。)

 本日の米国時間で行われるイベントは少なく、経済指標も12月米シカゴ購買部協会景気指数が発表される程度。11月は市場予想を大幅に下回る結果となったものの、同日に7-9月期米国内総生産(GDP)改定値は上方修正され、個人消費やコアPCEも予想を上回ったことでシカゴ購買部協会景気指数の弱い結果での市場の反応は限られた。本日は、同指標以外には主だった指標もないことで、市場予想と乖離した結果が発表された場合には薄い中で動意づく可能性もあるか。

 しかし、一番の注目は日本時間25時のロンドンフィキシング。昨年は、ユーロドルを中心にドル売りが優勢となった。ポンドドル、ドルカナダドル、ドルスイスフランなどがすべてドル安に傾いたが、上述の通り東京が休場だったこともあり、ドル円に対してのドル売りは限られた。本日のフィキシングはふたを開けるまで分からないものの、他通貨に対してもドルが売られて場合は、ドル円もつれ安になる可能性が高そうだ。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目途は、東京時間午前の安値132.39円、その上は本日高値133.10円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目途は、20日安値130.58円から8月2日安値130.41円が支持帯。その下は130円を一気に割り込むか。


(松井)
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